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それから幾日も経たずに、その一報はもたらされた。
『王城内にて王家への叛乱あり』
『叛乱の首謀者はドレンヌ公爵ニコラウス・イテュイエ、公は武力をもってして王城内を制圧、支配下に』
『国王・王妃両陛下は城の主塔にて軟禁状態、公は国王に退位を迫っている』
からくも城から脱出した急使はそれだけ告げると、次に報せを届けるべく去っていったという。
「城で叛乱だって……? そんな、じゃあカシウス殿下は――?」
知らせに来てくれたノーランのまえでジェレミーは茫然と呟く。
王と王妃は無事だそうだが、急使の一報のみではカシウスの安否は不明であった。
「しかしなんだってニコラウス卿が……娘婿とはいえヤツだって王家の一員だろ!?」
「親子や兄弟で玉座を争う国もあるんだ、現国王と血のつながりのないニコラウス卿が叛乱を起こしたってなんの不思議もない。いや、むしろ――」
言いながら、ジェレミーは懸命に考えを巡らせた。
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