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不安に思っていたそのとき、前方から颯爽と煙をかき分け騎馬の者たちが躍り出た。
一瞬、敵かと思って身構える。しかし相手方から聞き慣れた声が飛んできた。
「カシウス殿下、ご無事で!」
「ノーラン!?」
そこに現れた幼馴染の姿にジェレミーが驚きを叫ぶ。
ほかの多くの領主たちと同様、様子見だとか抜かしていたはずが、まさかこんなに早く駆け付けるなんて。
「メール領領主ロベール・ブロアの嫡男、ノーラン・ブロア、カシウス殿下にご助勢仕るべくただいま一番乗りにて馳せ参じましてございます! ……ジェレミー、おまえひとりに手柄をさらわれたんじゃあ俺んちはいよいよ名折れになっちまうってな!」
頼もしく笑うノーランに続き、ヴィドールも手勢を引き連れてやってきた。
ノーランより硬い表情をした王子の側近は速やかに現状を伝える。
「お急ぎください。こちらの軍勢に余裕はありません。囲まれたら終わりです」
ヴィドールから剣を渡され、カシウスが神妙に頷いた。
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