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135.
戦いのさなか、彼の告白はやまない。
「おまえと出逢って、自分のすべてが揺らいだ。これまで自分が当然だと思っていたこと、周囲の環境や状況も含めそれらすべてが当たり前ではないということ……自分がどれだけ未熟であったかということに、世話をする者もいないあの地下室でひとり考え続けて、ようやくわたしは気付かされたのだ」
「殿下……」
幾人もの敵を斬り倒したカシウスの息は上がっていた。
しかしその精悍な横顔には闘志が漲ったまま、まっすぐに行く手を見すえている。
ジェレミーは思わず、本当に思わず、「かっこいい……」と呟いてしまい、あわてて口を塞いだ。
「はは! そうか? おまえに言われると殊更にうれしいものだな」
「す、すみません、こんなときに……! あのでも、殿下がこれほどお強いとは――あ、」
そこでジェレミーは思い出した。
いつぞやに見かけた、城の庭園の片隅という誰にも知られぬようなところで剣の鍛錬を積んでいたカシウスの姿を。
ニッとくちびるの端を上げてカシウスが微笑む。
「無駄にならずに済んだな。やはり備えていてよかった――というのは建前で、さすがにくやしくてな、〝世間知らずの箱入り王子〟と呼ばれることは」
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