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「噛む、ぞ、ジェレミー……っ」 「噛んで……っ、噛んで、好きに、して、カシウス……っ」  愛くるしいばかりにねだられて、ジェレミーのうなじにカシウスが歯を立てる。  ぶつりと肌を破って血が滲み出るのをすすって舐め上げると、どくんと心臓が跳ねた。さっきより強い衝動が沸き起こり、ぶるりと全身が震えた。  番になるとは、こういうことなのだと本能が訴えていた。  求めたくて、与えたくて、愛しさに狂わされてしまいそうだった。 「ジェレミー、ジェレミー――!」  抗えない衝動に突き動かされて再び腰を押し付ける。  伴侶となったジェレミーの身体の一番奥、胎の底にまで雄の肉を届かせてそこをこねまわした。張り詰めた先端が内部の襞をかき分け嵌まり込もうとすれば、ジェレミーは泣いて頭を振り乱した。 「……っあ、だめ、入っちゃ……、そこ、入っちゃうぅっ」  うしろから覆い被さり、悶える身体を押さえつけて入り込む。  まるで獣のようだと思ったのは一瞬で、次の瞬間にはもうそのような思考は綺麗に消え去った。ぐぽりと嵌った肉の先端で好きなようにこねまわし、突き上げ、また吐き出しては塗りつける。 「あっ……あっ、カシウス、カシウス……」  うわごとのように自分の名を呼ぶジェレミーが愛おしく、抱きしめて離さなかった。  互いに何度極めても欲は尽きなくて、ただひたすらに愛し合う。  この世にこれほど激しく求め合い、深く通じ合えるたったひとりの相手がいることのなんと幸福か――カシウスはその想いを噛みしめ、伴侶のくちびるにくちづけた。

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