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第32話 ヨットマリーナへ

 一色海岸から車で7〜8分でホテルに着いた。 ヨットマリーナが広がり、最高の景色だ。 「え? ここに泊まるの?」 「うん、そうだよ。気に入った?」 「うん、海と白いヨットの景色が最高だね」 「そろそろお昼だから、先にホテルでランチでもしようよ」 「うん、そうする」 後ろのSPさんにも話した。 「SPさん、今からホテルでランチをするので、 皆さんもお好きなものを召し上がってください」 「はい、ありがとうございます」 SPさんもどこか嬉しそうに微笑んでいた。 レストランは全面ガラス張りで、海の景色が一望できた。 海に面した1階のレストランに入る。 「先生、ヨットハーバーがいっぱい見えるねえ」 テラス席も多く、土曜日のせいか賑わっていた。 「颯太、何を食べる? ランチセットがあるよ。 スープ付きだ。それにしようか?」 「はい、お願いします」 「先生、なんだかどれもおいしそうに見えちゃうよ」 ふふっと笑った。 食べながら考えていた。 夜も洋食は嫌だな。やっぱりご飯がいい。 「颯太、夜はさ、外の和食レストランに行かないか? 新鮮なお刺身が食べられるよ」 「うん。行きたい!」 すぐ電話した。 幸い、SPも含めて2テーブル分、7時に予約が取れた。 すかさず警備会社にもメール。 よし、これで今夜の幸せは確保できた。 「ねえ先生、もうすぐ楓姉さんや淳一兄さんの結婚式でしょう? 何をお祝いにあげたらいいの?」と颯太。 「ああ〜、それなんだけどね。俺もアイデアが浮かばなかったんだよ。 どうしようか? 二人とも住まいに必要なものはないからさ。 現金が一番いいんじゃない? 新婚旅行もどこに行くのか分からないし」 「あ、海外だったら会員制のリゾートホテルがあるよ。 そこに泊まれば安く済むけど……どうかな? ホテル代金をプレゼントにもできるけど」と颯太様。 「そうか! 颯太はすごいぞ。それがあったね。 よし、今メールして聞くよ」 二人にメールすると、ほどなく返事が来た。 どちらも「どこだったらいいの?」と聞いてきた。 「颯太、どこの国にリゾートホテルがあるのか知りたいらしいよ」 「OK。じゃあ、明日上川さんに調べてもらうよ」 「うん、ありがとうね」 しめしめ。 ああ、打ち出の小づちに、颯太御大明神サマサマだ。 神棚にあげておこうか。

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