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第34話 朝陽のなかで

夕食から帰って来て、すぐ風呂に湯を張った。 多分、颯太が夕飯を食べ過ぎたんだよな。 もう目がトロンとしている。 間に合うかなあ?  「颯太、風呂に入るよ。 洗ってあげるから、頑張って立って」 ソファで斜めになっていた颯太を抱えて、 バスルームに連れて行った。 椅子に座らせて、身体を洗ってシャワーで流した。 シャンプーはもう明日でいいや。 なんとか自分も洗って湯船に入れた。 前に抱えると、もうダメ。アウト。 胸にもたれかかって眠ってしまった。 やっぱり颯太はオメガだから、 体力がないんだよな。 せっかくお昼寝をして、 英気を養ったと思った俺が甘かった。 しょうがない。 抱いて起こして湯船から出した。 あとはもたれかかった颯太を、 何とかバスタオルで包んで拭いた。 そして抱いてベッドに移した。 気持ち良さそうに眠る颯太。 寝顔を見るだけで終わりそうだな。 この上等でふかふかの掛け布団と、上質なベッドで、 颯太は余計に気持ちよく寝ちゃうな。 幸せそうな寝顔を見ていると、 それも幸せなのかな。 外のマリーナのライトが揺れのを見ながら、 抱きしめて一緒に眠った。 翌朝、颯太が胸をちょんちょんとした。 「ん?どうしたの?」 「昨日寝ちゃってごめんね。今からじゃ駄目?」 「ちょっと待て。俺そんなに器用に出来るかな?」 くすくすと笑っちゃう......。 でも所望されたから乗るしかないな。 颯太をかわいがった。 だんだん朝陽が出てきて、 レースのカーテン越しに温かく俺達を包んだ。 「せ、ん、せい‥‥‥」 「なあに?」 「大学出たら、子供が欲しいの......」 「うん、作ろうね。いっぱい産んでくれるの?」 「うん」と頷いた。 もう~だめ。かわいすぎる......。 またやる気になっちゃった。 これは颯太のせいだよ。

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