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来るなり無理やりされたり、肉に食い込むほどきつく縛られたり、時には薬らしきもので眠らされ、ぼんやりとした意識の中、行為をされたことがあったものだから、時間まで事が始まるどころか指一本さえ触れてこようとしない俊我の真摯な姿に新鮮さを覚えたほどだ。
触れてきたことといえば、見るに耐えない身体中の傷を治してくれようと薬を塗ってくれた時。
人にしたことがないのだろうと伺わせる慎重に、されど労るような優しい手つき。
発情期 が来たことがきっかけでお仕置きと称して他の客に手枷をされた時なんて、抱きしめられた。
急に抱きしめられたことに驚きもしたが、耳元に聞こえてくる俊我の緊張しているような鼓動に、恐らく自分でもどうしてそのようなことをしたのかと戸惑っているのかもしれない。
そう思うとくすぐったくなるような微笑ましい気持ちになった。
ただ抱きしめられるのも嬉しい。けれどそのまま抱いて欲しい。気持ちよくできたら「よくできた」と頭を撫でて欲しい。
俊我さんならもしかしたらそうしてくれるかもしれない。
「俊我さんに会いたい⋯⋯」
彼のことを思えば思うほど切なさが募る。
彼が座っていた布団の箇所を抱きしめ、目を閉じた。
ガチャと扉が開かれる音がした。
「俊我さんっ!」
何か忘れたのだろうか。それとも彼もすぐに会いたくなったのだろうか。
ばっと起き上がって満面な笑みを見せた。──が。
入ってきたのは、目つきの悪いいかにも柄が悪そうな俊我とは似ても似つかない男。
あまりにも浮かれすぎて他の人の名前を呼んでしまった。
一気に血の気が引いた。
と目が合うなり、つり目を鋭くさせた。
身を竦ませた。
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