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第68話 甘い新居
「こっちが台所だよ。全部新品に変えてくれてるよ」
「ええ? どうしよう……」
あまりにきれいすぎて、なんと言っていいか分からなかった。
触りまくって感動した。
だって、どこもかしこもぴかぴかなんだもん。
「ほら、食洗機とIHコンロだね。
引き出しを開けて、ガンッて閉めても、最後はそっと締まるんだよ。やってみて」
「うん」
引き出しを引っ張って、サッと閉めてみた。
でも最後はふわっと静かに締まった。
「海斗、この引き出し……魔法だね?」
ふふふ、と海斗が笑った。
「あとディスポーザーもついてるよ」
「それなあに?」
海斗が使い方を教えてくれた。
また魔法が増えた。
「ねえ海斗、これって贅沢すぎない?」
「ついてるんだからいいんだよ。慣れて」
えー……もう海斗は慣れてるのかな?
なんか……ちょっと悔しい気がする。
「今は広く見えるけど、俺の荷物を持ってくれば結構埋まるよ。
ただ、ダイニングテーブルは買った方がいいかもな。
大きいのを買おうよ」
また贅沢を言ってる。
あのタワマンのテーブルだって結構大きかったのに……。
「それはいいけどさ、俺、お金がないよ」
「もう~お金の心配は一切禁止。いい?
全部俺が出すから、もう言わないの」
「はい、分かりました!」
えへへへと笑ってしまった。
やったー!
そして部屋が四部屋もあった。
一つは六畳の和室。
リビングの横にあって、戸を開けっ放しにするとリビングが広くなる。
和室は俺の部屋にしていいんだって。
両親が来たら、そこに泊まってもらえばいいよと言ってくれた。
めちゃめちゃうれしかった。
あとは全部洋室のフローリング。
ちょっと四畳半くらいの小さめの部屋は、海斗の書斎になるらしい。
一つは子供部屋。
最後はメインの寝室。
ここは専用のトイレとバスルームが付いていた。
ウソ……って思った。
だって贅沢すぎる。
「一番大きな部屋を俺たちの寝室にしよう。
父さんが結婚祝いにベッドを買ってくれたよ」
「ええ、そうなの? うれしいね!」
「ねえ、ベッドメイクするからさ、一緒にやらない?」
「うん、いいよ」
二人でベッドパッドとシーツを敷いた。
それから枕を出してカバーをかけ、掛け布団もカバーの中に入れた。
そして海斗はおもむろに、
「ねえ、一緒に寝ようよ」
「は? このままで?」
だって俺はスーツを着ていた。
海斗はラフな格好だったけど……。
「そんなの脱げばいいでしょう?」
また海斗が強引に言った。
こういう時は、もう決めちゃってるんだ。
「もう~、急にそんなこと言っちゃって……」
俺が躊躇していると、
「あっ……」
海斗がじれて、どんどん俺を脱がせ始めた。
洋服はポイポイ放り投げる。
誰も見てないからって……恥ずかしすぎる。
だって三年ぶりなんだもん。
そして海斗も脱ぎ始めた。
もう~恥ずかしいよ……。
そしてベッドの中に引っ張られた。
二人で抱き合った。
結局、全部脱いじゃったじゃん……。
もう知らないよ。
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