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第7話 保護という名の監禁①

 結局僕はジュリアスくんと婚約が決まった。  スプリンフィールド侯爵も王家からの申し出に断りを入れる事なく快諾し、未来の王妃となる予定のジュリアスくんは早急に王宮へと王妃教育の為に暮らすことになった。  ジュリアスくんにとっては兄二人や使用人から逃れられるチャンスであった。  しかしジュリアスくんは王妃教育の厳しさを知らないだろう。僕でさえ王子教育の厳しさを身をもって体験しているのだから。前世ヤンキーな彼が大人しくしているだろうか?  逃げ場なんて無いけどね。  とニヤリとほくそ笑む。  僕のヤンデレ化もだいぶ進んできたというかジュリアスくんが酷い目に遭うことを想像して少し楽しいと思う反面、あの綺麗な美少年を眺められるという優越感が同時に来る。  ーー 「……よろしくお願いします……」  ジュリアスくんは荷物と既婚者の侍従の男タブラー・ウィットニーさんを伴いやってきた。タブラーさんだけは何とか理性を保ちお世話してくれる唯一の良心的な男で信用に値すると総受けジュリアスくんは言っていた。  まぁこの王宮内でもジュリアスくんが歩くたびに使用人に兵士に魔道士にと、憧れと羨望欲望で見られることだろうけどね。それだけ美しいオーラ全開だからね。 「はい、よろしくお願いします。護衛も一応付けます。今日からはここを我が家だと思いくつろいでくださいね。王妃教育は大変だと思うけど」 「おい、おれの護衛に新しい主治医になる男とその王妃教育の教育係はまともなんだろうなぁ!??  俺の危機は去ってないんだぞ!?何かあったら困るからな!」 「一応チェックはしてるよ。部屋には常に君の信用の置けるタブラーさんを配置しておくつもりだけど……。  君は……どうしたって総受け属性だからね。しかも病弱で抵抗できないのをいい事に良からぬことを考える人は絶えないと思うよ」  と言うと嫌な顔をして 「くそっ!そんならどこ行っても無駄じゃねぇか!!?」  と言う。 「まぁ……僕もなるべくは一緒にいてあげよう。流石に僕がいたら皆近寄ってこないだろうしね」 「本当かっ!?……てめえ俺に変なことしたら許さねえぞ!」  と相変わらず二人きりになると口は悪い天使だ。 「あのね、確かに僕は神様にヤンデレ属性を与えられて君が苦しむのを見るのは好ましく思っている。最近はヤンデレ化が進んできているからね。  君は確かに僕のことも警戒しておくといいよ。僕もできるだけ抑える様に頑張るから」  と言うと 「……ちっ、油断ならねぇどいつもこいつも!何で俺はその総受けとやらなんだよ!恐ろしくて堪らねえ!!」  ジュリアスくんでも流石に産まれてから毎日尻穴を狙われている身としては辛いだろうな。BL展開的には大変ご馳走なんですが、僕も傍観者希望ですが神様の力のヤンデレ化に耐えなくては。 「はぁ……まぁとにかくこの部屋は気に入った?」 「これで女でもいたら完璧だけどよ!この世界に女がいないなんて悲しすぎる!!」  と悪態つくジュリアスくん。 「一応魔道士の人にセキュリティ魔法みたいなのをこの部屋にかけてもらったよ。許可のない誰かがこの部屋に侵入したらわかるから」 「はっ、流石王宮だな!」 「君は言ってみれば美術館に飾られる価値ある作品でガラスケースの中に入って監視カメラとセキュリティアラーム搭載の部屋にいると考えた方がいいよ。それだけ皆には魅力的に映っているだろう」 「ふん!気持ち悪い!見られたくなんてねぇよ!!」  とそっぽ向くジュリアスくん。 「それから今度の夜会には僕が君を皆の前で婚約発表を行うことになる。婚約者には服を贈る習慣があるから着てくるようにね」 「ちっ!めんどくせえ!お披露目ってか!!」 「そうだよ。面倒臭いだろうけど我慢するんだね。あと、婚約発表までにダンスの先生もつくよ」 「そいつはまともなんだろうなぁ!?」 「だからいちいちうるさいよ?君総受けなんだから安全なんて僕以外ないだろう」 「なっ!!」 「一応ダンスの先生も君の護衛も周りの者たちもほぼ既婚者を置いておくけど……何かの拍子で豹変して襲われそうになるかもしれない!僕的には美味しい展開だけど涙を飲んで君にこれを」  と僕は用意していたものを渡した。 「ブレスレット!?」  そこには真っ黒なブレスレットに青の僕の瞳色の石がはめ込んである。 「君が僕以外に襲われそうになったら感知魔法とセキュリティ的に触れた相手に電撃みたいな魔法がかかる。ほら自動スタンガンみたいなものだと思って」  と言うと少しホッとした様だ。 「こんな便利なもんがあるならさっさと寄越せよ!これがありゃ俺は侯爵家にいても安全じゃねぇか?」  と言うが 「あのさ、君総受け体質忘れたの?僕がこの部屋にもセキュリティをわざわざかけて更に君の身を守るブレスレットまで贈った。  ここまでしてもこれらを突破してくる男がいるかもしれないと言うこと頭に刻んでおくといいよ?」  と忠告した。

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