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第10話 婚約発表会(ジュリアス視点)②
社交場に来たのが初めてで、テーブルにたくさんの料理が並んでいた!すげえ!食いたいがダンスが先なんだよな。
陛下の長い演説が終わり、ようやく広間には音楽が流れ始めた。楽団の生演奏だ。
ファーストダンスの為ロドリゲスが手を差し出した。
「よろしく。ジュリアス」
といつものニヤリじゃなくて王子スマイルを向けた!それに周りの若い子供達がきゃあきゃあと騒いでいた。
こいつもモテる。
「よろしくお願いします……」
と少し睨みつけながらダンスを踊る。靴踏んでやろうかと思ったがステップが9歳にして完璧なロドリゲスは勘の良さから避けられてしまったし、俺も病弱でそんな体力なく一曲で疲れ果てた。俺が倒れないよう上手く身体を支えてくれた。
はぁはぁと息を切らし椅子に座り込むとそこにドッと同年代の男達が殺到した!! ひいいいいい!!
今日はお披露目会の為ブレスレットをしてきてないぞ!?
「ジュリアス様!どうか2曲目は僕と!」
「いえ!私と!」
「俺が先だ!」
と男達は小競り合いをしている!!
そこへ飲み物などを持ちロドリゲスや護衛達が子供達を蹴散らす様にさっと避けられ子供達は強制的に護衛達が連れて行った。
「飲み物を持ってきたよ。あと軽く食べられそうなやつ」
「本当は肉とか食いてえけど……胃が小さいから少食なんだ。つくづく嫌な身体だ!」
と言い飲み物を飲む。
スッとして喉越しがいい!食べ物もよくわかんねーけど美味しかった!
一息ついて少し横を見るとジッと俺の事を青い目が見ていてドキリとした!!
「な、なんだよ!見んな!」
と言うとクスクスと笑い俺の口元に指を持っていき
「付いてるよジュリアスくん」
と食べ物のかけらを指で拭われその指を自分の口に持っていき赤い舌でペロリとそれを舐め……んぎゃーーーー!こいつ何しやがる!!!?
しかもとんでもねぇ色気を9歳にして出してきやがった!周囲の男達もざわついてるぜ!!!
「やめろよ……」
と言うとふふっと笑われた。
くそっ!なんだこいつ!?本当に前世あのとろくさい佐々木なのか!?別人だな!!?と思った。
それからロドリゲスはたわいない話をして周りのギラつく男どもを牽制しながら俺を守っていた。護衛もいるし大丈夫だろ。トイレに行きたいと言ったら
「ついて行こうか?」
と言うから
「ガキじゃねーんだから1人で行ける!」
と言う。
「9歳はガキだけどね」
「9歳でも中身高校のまま止まってんだよ!」
と言い、プンスカしながら廊下に出る。
ゾロゾロと護衛達もついてきた。ちっ!過保護な!
流石にトイレの中まではついてくるなと護衛に丁寧に言い、入り口付近で待機してもらう。ようやくトイレで用を足す。手を洗っていると……奥の個室の扉から男が出て俺をじーっと見て頬を染めた。大人のおっさんが鼻の下伸ばしている!!キモ!
「ぼ、僕?可愛いね?綺麗だね!へへ」
とおっさんがにじり寄ってきて恐怖を感じた。やべえ変態だ!!
しかも酔ってるのか酒くせえ!
肩に触られ気持ち悪くなる。
「えへへへ、こっちへおいで?」
と腕を引っ張って便所の個室へ入れられようとした時だ。ヒュンと光る剣が顔の横に擦れ俺の頬から少しだけ血が出たがもっと血が出たのはおっさんの方で剣はおっさんの肩に突き刺さっていた!!
「ぎゃあああ!い、いてえ!」
目が覚めたおっさんが青ざめていた。
「……どこの虫ケラが僕の婚約者に手を出そうとしているの?」
「ひっ!!?ででで殿下!?ロドリゲス王子!?」
とおっさんは酔いが覚めたのかますます青くなる。
「心配で来てみればこれだ。だから言ったんだ。パブロフ伯爵……この子が僕の婚約者と知っての狼藉?」
「めめめ滅相もなく!!」
「……ふん、言い訳かな?おい連れてけ!」
「はっ!!」
と護衛達は伯爵のおっさんを連れていき、俺は切れた頬に手を当てようとしたら手首をロドリゲスに掴まれ
「君もさ、一人にならない様にと言ったろう?わかった?一瞬の隙がこうなる」
と言い俺も青ざめてうなずいた。こいつが来なければ俺はおっさんに個室でいやらしい事をされていた!!
「反省したならいいよ。気を付けてよね!」
と何故かギュッと抱きしめられ驚いて
「な……なにして……うっ!」
頬からほんの少し出た滲んだ血をロドリゲスの赤い舌がペロっと舐めた。
ぎゃーーーーー!!
と思っていたら青いつり目が細められ色気のある笑みで笑われ
「くく……面白い顔……」
と言われて怒りと恥ずかしさでカッと真っ赤になった!しかも何故か心臓がドキドキし病気が悪化したと思った。
「部屋まで送るから今日はもう休む事だよ。君は身体弱いし。お腹空いたらつまめる様に欲しい料理は運ばせておくよ」
とにっこりして部屋まで送られた。
優しいのか意地悪なのかなんなんだこいつ!!文句の一つも言ってやりたいが護衛達も後ろにいるし!畜生!!
「それじゃお休みジュリアス」
「おっ……お休みなさい」
と声をかけて扉を閉められた。
なんなんだあの野郎!!
ああ、まだ心臓がドキドキしてやがる!寝よう!
と俺は着替えてベッドに横になり寝た。
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