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第11話 剣の稽古の見学

 婚約のお披露目会が終わりジュリアスくんの部屋で二人の時に剣を見せて握らせてあげたらへっぴり腰でよろよろと地面から剣をなんと少しだけしか浮かせられないジュリアスくんがいた。  可愛いね!! 「大丈夫?手伝う?」 「ふざけんな!こ、これくらい!お前だって軽々持ててたのに俺が持てないわけねーんだ!」  いやどう見ても無理。幼い頃から剣なんか持った事ない子がいきなり持てるわけないよ?僕は毎日欠かさずに鍛錬してるから持てるけどジュリアスくんには無理!  とうとう机の脚につまずき剣ごと倒れそうになったのでお腹を支えて助けた。そしたらブワリとジュリアスくんは密着した僕に赤くなりポカポカと 「離せこの変態が!!」  と言うのでとりあえず安全確認して離れた。 「転倒したら怪我するよ?別に変な気持ちで助けたわけじゃないから!」  誤解だと僕は言う。 「ふん!どうだか!今まで自然を装って俺にベタベタ触ってくる奴は多かった!皆俺の虜だ!!くそ気持ち悪ぃ!」  と唾を吐く。絨毯はやめなさい。 「ここに来てからはブレスレットがあるからおいそれと襲われないでしょ?この間の発表会では外していたから変なおっさんに捕まってたけど……そう言えばまだお礼を聞いてない。助けられたらなんて言うの?」  とニヤニヤといつも俺をいじめる様な口調になる。 「君はお礼も言えないの??僕なんて散々君に前世で言わされたなあ! 『暑かったので野球部の臭いシャツ洗った後の水ぶっかけていただきありがとうございました!!』  とかさ……」  と僕は青い目を冷たく彼に向けると青ざめて少し震えているジュリアスくんは 「ああ……助けていただき……ありがとうございました……」  とガクガクした。僕は手を振り上げた。殴られると思い目を瞑ったジュリアスくんだが僕は頭を撫でた。前世の弟達にも悪いことをした後叱るけどこうして頭を撫でてあげた。  驚くジュリアスくんは 「キメェ!!」  と言ったが僕は懐かしくて微笑んだら赤くなるジュリアスくん。可愛いね。 「……ああ、そろそろ師匠が待っている。剣の稽古の時間なんだ。僕行くね」  と立ち上がるとなんか袖を持たれ 「お、おい……俺も……その……け、見学したい!剣は持てないけど!見るだけ!」  と言い出した。勉強よりもやはりヤンチャなヤンキーだもんな。 「わかったよ。君の王妃教育は今日はお休みにする様に言っておく。ついておいでよ」  と言うとやったとガッツポーズで喜んでいた。  * 「師匠!お待たせしました!!」  と訓練服に着替えた僕と、その後ろにジュリアスくんがいるのを見て筋肉ムキムキの師匠ーー剣豪のアイザック・ロードリア先生がちょっとぽーっとした。  凄い!師匠さえも陥落?流石総受けジュリアスくん!  いや元々師匠は可愛らしい系がタイプみたいなんだよね。  やばい!これ!創作意欲湧く!今日は徹夜で秘密部屋で薄い本描こう!と決めた。 「け、見学かね?婚約者殿だね?危ないから下がって見ていなさい!  ロドリゲス王子!今日は気合を入れましょうぞ!」  と師匠がいつもより張り切っている!ジュリアスくん恐るべしだ。そのジュリアスくんはキラキラしながら今かと剣の稽古を見たがっている。  ……はぁ。  そしていい大人のおっさんが、 「では!参るぞ!!ロドリゲス王子!」 「はい!よろしくお願いします!!」  という挨拶と共にガキンガキンと剣のぶつかり合いがする。  僕は幼い頃から剣を振り続ける練習でようやく最近師匠と剣を合わせてもらえることになったんだ。ここまで来るのに長かった。 「成長しましたな!」 「まだまだ師匠には追いつけません!」  とガキンと剣を弾かれた。巻いていた布紐も取れるくらいの力で僕は片膝を突き汗をかいた。やはり腐っても剣豪だから子供の僕はまだまだだ。  すると嬉しそうに立ち上がり拍手するジュリアスくん。 「すげ……ゴホッ!凄いです!!お見事!!」  と感動すらしていた。  師匠はジュリアスくんの眩しい笑顔に真っ赤になり 「そ、そそそうかな?ふふ、まぁ……ね!ジュリアス様でも持てる剣を今度探してきましょうかな?私がいれば安全ですからな!」  と調子いいこと言う師匠。くっ!ネタが!この後師匠と病弱弟子のいけないあれこれの訓練もの薄い本の内容ネタが頭に!!  ダメだダメだ!  と僕は今は訓練の時間だからと思い、その後も師匠はいつもより容赦なく僕をぶっ飛ばしていつもより擦り傷ができた。 「よぉし!ここまで!!ではまたな!」  といそいそと手を振りジュリアスくんのために師匠は軽い武器を買いに行くのだろう。僕は少し立ち上がれず地面でゼェハァ言っていると……ジュリアスくんが湿らせたハンカチを持ち僕の擦り傷に当てた。 「……お疲れ……お前もよくあんなおっさんと毎日やってんな……凄えよ……俺は……剣すら持てねえのに大人と戦ってさ」 「まだまだだよ?カッコ悪いとこ見せたね」 「んなことねぇよ。努力してるなって思った……」  急になんか胸が熱くなった。なんとなく嬉しい。 「ふふ、そうかな?ありがとう」  と笑うとジュリアスくんはまた真っ赤になってる。可愛いね。  それからジュリアスくんは師匠が買ってきたなんか何処にあったの?と言うくらいめっちゃくちゃ軽い剣を振り僕と一緒に師匠に訓練されてた。師匠はもはやビリビリブレスレットを浴びてもピンピンしているくらいの猛者に成り果てていた。 「おいいい!ブレスレットあのおっさんには効かねーじゃねーか!?」  と訓練が終わると泣きついてきた。 「……師匠は剣豪だし……」  と言うしかない。あんな鍛えられた人に電撃ビリビリスタンガンなど意味ない。 「時々ビリビリしながらも俺の事狙ってんだけど!?お前助けろよ!?絶対俺の事守れよな!!」  と半泣きで尻穴を隠すジュリアスくんだった。

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