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第18話 なんか距離置かれる(ジュリアス視点)①
あの日俺はロドリゲスの奴にキスされて気絶して、部屋で目が覚めて奴と話した。
前世のことやら今のことやらこの世界のこと、抗えない力やなんやかんや。
あいつは俺のことを保護していると言った。
俺は保護なんか要らないと子供みたいに拗ねて出て行こうとしたら抱きしめられ謝られ止められた。一体あいつはどっちなんだよ!?元々内心腐ってるオタク野郎だからな……。
でもそれから奴は俺と飯を共にしなくなった。飯時だけは顔見せて食ってたのによ!あいつは俺が他の男達に狙われるかもと毎回一緒に食ってくれてたんだ。飯に変なもんが入れられてないかのチェックも兼ねてな。後、俺が寂しくない様に。
流石に国王陛下や王妃様なんかと一緒に食うことなんかいきなり無理だしマナーもなってねぇからまだあいつの親とかとは食ったことねぇけど早く食べられるといいねと言ってた事もあったな。
基本的にロドリゲスはいい奴だ。そんなのはわかってる。神の力でヤンデレ化して俺に意地悪な事を言う時もあるけどあいつなりに抑えて我慢してるのも知っている。
「はぁ……」
セキュリティバシバシの部屋で一人俺はため息をついていた。
あいつこのまま……飯を一緒に食わねー気かな?……別にいいけどな。あいつとはダチってわけでもねぇし!仕方なく婚約者してるけど……。
『僕は……君を保護している気でいる。君に他の好きな人が出来たら応援してあげたいって思っている。君が総受けの運命から逃れられないなら僕は君の好きな人を全力で応援して邪魔な奴らを排除する気でいた。
この世界にはどうしたって男しかいないんだから君は男を好きになるしかない』
あいつの言った言葉……冷静になると理解できる。そうだよな……。この世界に女がいないのは当たり前で皆暮らしてるし……セバスの野郎は本当に男と普通にあんな濃いキスをするくらい愛し合ってた!
あいつだって前世は女の恋人がいたのに男とか女とか関係ないとか言ってた。
それに俺は出て行くと言っときながら無理だと思った。
昔……俺は子供の頃侯爵家から逃げ出そうとして荷物持って夜中に家を出たんだ。そしたら門のところまで行くだけでかなり疲れてふらふらになった。なんでこんなひ弱に生まれたのかわかんねぇ。キスされて気絶までするくらいだ。
ロドリゲスの奴心配してたし自ら命を絶つことは許さないと怒ったな。
「順応……好きな奴作る……結婚……子供……」
いろいろ頭いてぇ。つかなんで俺が総受けなんだよ!ざけんなクソ神!
色々考えて疲れて眠った次の朝だった。俺の信用のおける侍従のタブラーが手紙を持ってきた。
中を読んでみるとーー
ージュリアスくんへー
急だけど今朝からちょっと地方の視察に数週間行ってきます。君は体力がないから連れて行けなくてごめんね。
何かあった場合は部屋が反応するしブレスレットも着けておいてね。信用のおける護衛達や影達も配備しています。本当に危ない時は王宮魔道士に転送を頼み駆けつけるから安心してください。
ではではお土産をお楽しみに。
ロドリゲスより
と書かれていた。
え!?あいつ居ないのかよ!?
嘘だろ!!?
「………」
「ジュリアス様お可哀想に……。まさかロドリゲス王子がジュリアス様を置いて地方に行かれるなんて!邸ではもう噂ですよ!!
地方へ行くのはカモフラージュでお身体の弱いジュリアス様より健康な娼婦なんかと遊んでこられる気だと!!」
はあ!?こないだは散々あいつのこと不能とか噂してやがったのによ!ったく!
「別に俺は可哀想じゃないから!ロドリゲスも仕事で行ったんだろ!?俺はのびのびさせてもらうぜ!」
と言い部屋からタブラーを追い出した。
やる事ねーし暇だな。無駄に広いしよ。
そういえばあいつラジオ体操でもしろとか言ってたな。
別にあいつに言われたわけじゃねぇけど健康の為、体強くする為ちょっとやってみっか!
と俺は前世のを思い出しながら頭の中でラジオ体操の曲を作り体を伸ばしたりした。
最後までやりきりなんとゼェゼェと息を吐いていた!汗まで玉の様に出た!
「う……嘘だろ!?ラジオ体操ってこんなキツかったか!?……いや貧弱な呪いみてぇなもんがあるからな俺……」
これはヤバイ!ロドリゲスに心配されるのもなんかわかる!
毎日しよう!ちょっとでも頑張らねえと!!
トイレに行く時護衛達がついてきて恥ずかしいがついでにやはり噂話を聞いた。
「ジュリアス様だ。可哀想に。ロドリゲス様に弄ばれて置いて行かれて!あんなにお美しいジュリアス様を放置とかよくできるものだ!」
「俺なら放っておかないのに、待てよ?今はチャンスか!?でも護衛やセキュリティがあるしなぁ……」
「慰めて差し上げたい!あんな遊び人の王子なんかやめて俺と!」
などと完全にロドリゲスは遊び人になっていた。げせねぇな!
ロドリゲスの奴も悪い!俺と離れるからこんな噂が飛び交うんだ!不能の次はあいつチャラ男みたいに言われてんぞ!?
それから一人で昼食を取ったり夕食を取ったりした。俺が風呂に入る時は使用人達はぎらついていたから怖い。
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