38 / 52
第38話 計画は着々と②
「おっさんちょっと老けてきてたけどやっぱりキメェな……」
とジュリが呟き、次に僕はジュリの部屋から出て自分の部屋に魔道士のデビット・グレイソンを呼び出した。
デブっとしたメタボ腹を揺らして頭は完全にバーコードなおじさん魔道士だ。敬礼し入室し僕を見るなり赤くなった。
「ロドリゲス王子!何用でありますか!?自分は……魔道士兵団の中でも格下でありまして!な、何か失礼なことでも!?」
と少し弱気だ。
このデビットの事は調査で分かったが魔道士兵団に入団したもののこの容姿で皆から笑い物にされいじめられており普段は雑用をやらされたりしているらしい。所謂下っ端で僕は少し同情した。しかし計画の為には彼が必要だ
「デビットさん……重要な任務を遂行してもらいたい。貴方にしかできない事です!」
と僕はフェルナンドの姿絵を見せた。
「この方は……隣国トルシェルド王国の第二王子……フェルナンド・リディ・アルシーム様ではないですか!?」
と知っていた。
「知っていたんだね。流石」
と言うとデビットは
「仕事柄隣国と合同演習試合をすることがありました。じ、自分は裏方で準備要員でしたが……」
可哀想に……おじさん……またここでもハブられていたのか。
「デビットさん……それで君にしかできない案件だけどこれを遂行してくれたら報酬はもちろん昇給させる。君の付き人もつけて今よりいい暮らしを約束しよう」
と言うとデビットおじさんは驚いた。
「ええっ!?私がそんな立場に!?ど、どうして?はっ、そ、それほどまでに危険な任務でしょうか!?でも私……本当にポンコツ魔道士で……」
「いやそれでいい」
と僕は彼に計画の事を話した。最初は驚いていたが
「仕方ありません。次期王妃様に何かあっては困りますし……。私もこの本の行方は是非ロミオとジュリエットに幸せになっていただきたいと思っておりまして……」
と懐からなんと僕の本学出てきた!
こいつもか!!
「ええと……」
「誰にも言いません!!王子がロミオのモデルだとファンなら気付いてしまうものです!」
いやそれ……ほぼ知られてるんかい!!
仕方なく本にサインしたら泣いて喜んだデビットさん。
「でも未婚な貴方にこんな事を頼んで申し訳ないけど……」
と言うとデビットさんは
「自分は確かにポンコツ魔道士で途中で多分変身も解けますが……チハーヤ先生の為なら何でもします!!
そ、それに自分憧れてまして!……魔道士兵団では毎日のように何処かの部屋から淫らな音がして私はロミオの真似をしてこっそりと鍵穴から覗いたりして一人で興奮しておりました!
この姿ですから恋人もできないまま……。羨ましかったんです!!一回でいいから美形な人と……と思ってしまうのはいけないでしょうか?
しかし今回の任務でそれが許されるなら私は……全力でフェルナンド様を抱こうと思います!」
と言った!
「デビットさん!頼もしいよ!!もちろん君の安全は保証しよう!これは事が終わったら直ぐにこちらに戻ってこれる転送魔石だ。これを君に授ける」
と渡したらデビットさんは
「こんな高価なもの!有り難く使わせていただきます!ロドリゲス様に化けて必ずや任務を遂行致します!!」
と敬礼した。
これで準備万端だ。
その夜僕がベッドの中でニヤニヤ悪い顔をしながら笑っていたら横で眠るジュリが
「すげえゲスな笑い方しやがって。余程楽しみなのか?」
と聞くからにっこりして
「うん……あのフェルナンド王子に生きたまま地獄に突き落とせる日が来ると思うと遠足前みたいにワクワクしてしまってね、ごめんねジュリ眠れなくしちゃって!」
と言うとジュリはため息をつき
「眠れない責任を取れ」
と言い僕の顔に手を伸ばしキスしてきたから結局そのままイチャイチャした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※次話はR18回ですが、主人公達以外の話です。
ともだちにシェアしよう!

