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第48話 本当の危険な目(ジュリアス視点)

「ああっ!ムカつく!ロディの奴!結局団長と話を進めてやがる!!」  と赤ちゃんの為の色々なおもちゃの新製品を持ってきたセバスに愚痴った。 「まぁまぁ、たまには喧嘩もいいですよ。倦怠期後のラブは爆発するよ!でも妊娠中ですからね。ほどほどに」  と言われる。 「うっせえよ!セバスは実写化どうなんだよ!」 「2.5次元ですか……。ジュリアスくんは気に食わない様ですが、彼等も原作を通してファン達に提供しているのです!ロドリゲスくんとジュリアスくんなんて国王陛下と王妃と言う立場で滅多に庶民との触れ合いは少ないんです!  それが変わりと言えど庶民にも気軽に楽しんでもらえる!素晴らしいエンターテイメントと思えば良いでしょう!」  と力説した。ちっ! 「ロディが楽しみにしてるのは知ってるけど……。この子に変な影響でたらどうすんだ!?まず父親がヤンデレの変態オタクだからな……」  と言う。セバスは 「ロドリゲスくんの言う通りそんなに言うならジュリアスくんは観なくても良いと思いますよ?体調悪いからと出席しないのがいいと思います」  と言いセバスは帰っていった。  そもそも俺は舞台化許してねーし!  やっぱりこうなったら……誰かに協力を仰ぐしかねぇ……。  *  次の日から俺は早速行動に移した。ロディに貰ったペンダントを除きロディが団長との打ち合わせなどをしている時を見計らい、俺はとある魔道士兵士に泣きつき 「頼むからここから連れ出してほしい!ロドリゲス陛下は私をいつも監視し自由がない!子供が産まれたらもっと無くなるだろう。うっ……口答えをしたらあいつ何をしてくるかわからないんだ!」  と嘘泣きの演技をしたら兵士がコロリと騙された。 「何ですって!?やはりあの噂……ロドリゲス陛下が嫌がるジュリアス様を結婚と言う鎖に繋ぎ無理矢理孕ませて監禁していると言うのか!?何とゲスな!」  と言った。 「なぁ、頼むよ……。俺をここから連れ出してしばらくどこかに匿ってほしい。……どこか安全なところで」  と言うと兵士の男は考えて 「わかりました!私は今から兵士の身分を捨て王妃様……いやジュリアス様を連れて王宮から逃走します!!」  と言った。  目をギラつかせながら恍惚な顔をしており……俺がいかに男を誑かせるのか思い知った。なんなんだこいつ、あからさまな嘘に引っ掛かるとは。  まぁ、とりあえずロディの目を盗むのには今しかないか!あいつが謝罪してくるまで俺は許さないし舞台化も取りやめるまで戻らないからな! 「……よろしく頼む!あ、そう言えばお前の名前は?」 「は!俺はスティーン・プレイズと申します!!」 「そうか……。とりあえずロドリゲス陛下に見つからないようにしてほしいんだが……あいつは俺を監視する為こういうペンダントを持っているから居所がわかるんだ」  とスティーンにペンダントを見せてやるとロディが映り団長と真剣に話し合いをしていた。 「なんと!お可哀想に!こんなものまで使い監視とは!くっ!……ジュリアス様大丈夫です!」  とゴソゴソとスティーンは杖を取り出して何か唱えるとペンダントに魔法をかけたようだ。 「この魔道具のペンダントはお互いに持っていないと相手の姿が確認できないのです。  捨てると直ぐにわかってしまうので暫くはペンダントに幻のジュリアス様を映す様に術をかけました!」  とスティーンが言う。そしてビリビリのブレスレットも効果を打ち消し外させ、俺はスティーンに城の地下の方に術で姿を消されて連れて行かれた。 「ジュリアス様、もうすぐ地下の転送の間です。高明な魔道士団長しか鍵を管理していないのですが、今日は非番で鍵はとある所に保管されています。  それを奪い鍵を開け転送し逃げましょう!!」  とやる気だ。……なんか大事になってきたな。俺としてはどっかの街の空き家とかに隠れているつもりだったんだが……ん?これはヤバい? 「スティーン……。その……逃げるってどこに?」  と一応聞いてみるとにこりとして良い顔でこちらににじりよる。いや距離感がおかしいって。 「任せてください!!俺がこっそり買った家があります。山奥で誰にも話していない場所です!着いたら結界を張り魔道士達に感知されないようにしますから、ジュリアス様は安心してください!」  とスティーンは言い、とある地下の部屋に入り、金庫みたいなヤツを見つけ魔法の暗号を解いて鍵を取り出して 「さあ!こちらですよ!」  と言い、連れていかれた部屋の床に巨大な魔法陣的なヤツがあった!!漫画とかで見るようなアレじゃねぇか!  しかし自分から言い出しておいてなんだがちょっとここまでしなくてもと思い始めた。ロディに知られたら絶対に怒られる。いや、喧嘩中だしそもそもロディは俺が承諾してないのに舞台化しようとしているし……。  うーん……。  と悩んでいるとスティーンは 「どうしたのです?ジュリアス様!不安ですか?大丈夫です!小屋に着いたら俺が……そのお腹の子は消し去り……新しい命を授けましょう!」  と言った! 「は!?」  とポカンとするとスティーンは 「ジュリアス様……」  と手首を掴む。思わず振り解こうとするがびくともしない。俺はゾワゾワした。 「ロドリゲス様がお嫌いなのでしょう?でしたらその血の入ったものは不要かと?俺の力でジュリアスを一生お守りします!!任せてください!!俺との……子を作り直しましょう!!」  と恐ろしいことを言い出した!ある意味ロディよりヤベェ奴かも知れないと俺は気付いた!! 「ま、待て!スティーン!この子に罪はないんだ!やめてくれ!」 「いえいえ、……そんな穢らわしいものを育てるつもりはありません!俺との子の方がよほどいいですよ!さあ二人だけの場所へ行きたっぷりと愛し合いましょう!ジュリアス様!!くくく」  と笑い転送魔法陣が光りだした!!  ぎゃあああ!!  やべえええええ!マジでやべえ事になった!恐るべし総受けな俺のせいで一人の兵士がとち狂いお腹の子の命さえいきなり危なくなった!!このままじゃ!連れ拐われる! 「い、嫌だ!俺!行きたくねえ!!  た、助けて!」  と魔法陣から出ようとしたらガシッと羽交締めにされ 「どこに行くのです!?俺はいつかこんな日を夢見ていたんです!!やっとそれが叶うかも知れないと言うのに!」 「うわぁ!離せ!嘘だから!俺本当はちょっとロディの奴と喧嘩しただけで!!」 「くくく、そんなことを言ってももう遅い……」  といよいよ光だし……  ヤバい、終わった!俺はこれからロディとの愛しい子供をこんな奴に殺されて監禁されて愛してもいない男の子を孕ませられるのか!?  ううっ!こんなことなら余計なことするんじゃなかった!!  ーーと思った時だった。  ドスっと何かの音がした。  するとスティーンはゴフっと血を吐き倒れ、魔法陣の光は消えた。  スティーンの背中にナイフが刺さっていた!! 「ひいっ!?」  驚いて叫ぶと護衛や影達を連れたロディが恐ろしい顔をして睨んでいた! 「ひいいいいい!!」  と俺は震えたがロディはつり目を細め笑った。 「やってくれたね、ジュリ……まさかこの僕を騙して逃げようとしたなんて!」  とドス黒いヤンデレオーラが見える!!  ひいいいい!!怖い!!  やっぱりスティーンよりロディの方が数倍怖いと思った。 ーーーーーーーーーーーーーーー ※次話はR18回となります。

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