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第53話 ダイア立つ
ダイアが離乳しもうすぐ1歳半が迫る時、
ダイアはやっとまともに……ハイハイした!!
今まではずりばいやお座りなどはなんとかできていた。
「おおおお!!」
たった数ハイハイだったけど……僕とジュリにメイベルが拍手した。
「まんま!ぱーぱー!」
とダイアは嬉しそうにはぁはぁしてゴロンと床に寝そべっていた。青い瞳と少し伸びた金髪が大変愛らしく僕とジュリ、メイベルやタブラーもデレデレした。なんて可愛い我が子!!
「ダイアよくやったな!!」
とジュリが涙ながらに駆け寄る。個人差はあるだろうけど他の子供より体力も弱いせいでハイハイすらやっと遅れてできるようになったのだ。
僕も一緒に抱きしめてやる。メイベルは涙を流し
「良かった!記念日ですね!」
と言いその日は豪華な食事が出たりした。
ダイアは
「ぱーぱーえほんよんで!」
と褒美に僕の書いた絵本を所望した。
薔薇本の方も書いてるけど(ロングセラー大ヒット、2.5次元実現中)
子供の為にゆるキャラの絵付きの本をサラッと描いてみたんだ。
そうしたら瞬く間に広まり子供を持つ家庭に爆売れした。
絵本なので教会にも無料で配布し、平民達も見れる様にしたので連日教会の図書室に列が出来たほどだ。
ダイアを真ん中に川の字で絵本を読みつける。うさぎと亀のイソップ物語を二次創作したものだけど……
「亀さんとうさぎさんはどっちが早いか勝負する事になりました。
亀さんは勝負前に飲み物に眠り薬入りのジュースをうさぎさんに渡していました。
ごくごくごく。
『ああ、美味しい!』
うさぎさんはなんの疑いもなくジュースを飲み干して途中でうさぎさんはすっかり眠くなり亀さんは追いついてうさぎさんに悪戯した後に追い越していきました。
うさぎさんはまだ眠り幸せそうな夢を見ています。亀さんはしめしめとまんまとゴールしてしまいました!!
うさぎさんは悔しがりましたが亀さんはうさぎさんと友達になろうと言い、うさぎさんは
『仕方ないなぁ、俺の負けだしなってやる!』
と亀さんとうさぎさんはいつまでも仲良く暮らしました!」
と読んでやるとすやすやとダイアは眠っていた。
横でジュリが
「この話……BL混ざってるよな!なんだよ眠り薬入りのジュースとか眠ってる隙に悪戯とか!!ただのエロ亀じゃねーか!!」
とジュリは呆れた。だって腐男子国王だし仕方ないよ……。
因みにこの絵本の大人向けのいけない薔薇本小説も飛ぶように売れ、とある貴族か買い占めて転売のように他の国に高額で売りつける奴が出始めた。
全く許せないね!!
「ダイアはもうすぐ立てるようになるかな?」
「どうだろう?身体や足が弱いし……。無理はさせられないけど、最近ダイア頑張ってるね。言葉も覚えてきて頭が良さそうなのは僕に似たね」
と言うとジュリは
「身体が弱いとこはやっぱ俺に似ちまった……」
としょんぼりする。僕は手を伸ばしジュリの頭を撫でてやる。
「大丈夫だよ。心配しないで、この子はガッツがあるし努力家だから、きっといつか立てるさ」
と言うとジュリは嬉しそうに笑いダイアのお腹の上で僕と手を繋ぎ眠りに落ちた。
*
それからダイアは部屋をぐるぐると汗をかきつつも一生懸命ハイハイし、立つ練習も1人で始め出した。当然何度も何度も転んで失敗する。怪我がないようにちゃんとふわふわな絨毯を敷いているのでダイアは泣かなかった。
ダイアは諦めずに何度も挑戦していた。
とうとう柱に寄りかかりつつもガクガクしながら数秒だけなんと自力で立った!
「ダイア様がお立ちに!!」
「ふうふう!はあ!……まんま!」
「ううっ!ダイア!!やったな!偉いぞ!!偉いぞ!!」
ダイアは汗だくになりジュリの腕に倒れた。僕も駆け寄った。
「ダイア!よくやったね!」
と褒めてやるとダイアは嬉しそうに
「ぱーぱ!みて!」
と言うから僕はダイアの柔らかいほっぺにキスしてやるとダイアは満面の笑みを浮かべた。もはや天使だ!!
「うぐっ!うっ!うっ!可愛い……」
と僕は鼻を啜って泣いた。
「情けねーとーちゃんだな……」
ジュリは呆れつつも自分も目を赤くしていた。
ダイアは子供部屋でも1人で練習しているみたいだと影から連絡があった。
つかまり立ちがだいぶできるようになり、柱から手を離し一歩よろよろと数歩歩き力尽きるけど、繰り返し何度も挑戦していた。
小さい子が頑張るの可愛いー!!
ダイアが眠ると僕達は2人寝室に戻り愛し合った。
貴重な休日はダイアとセバスくん達を連れてピクニックに護衛付きで行ったりした。
セバスくんにも子供がおりセシルと言う。ダイアより一つ年上だ。勿論こちらもとんでもない美少年である。セシルくんはそれでもダイアと幼馴染みたいに仲良く遊んだ。まだ走り回れないダイアの為に花を積んで戻ってくる。
「あげるー」
と渡すとダイアは嬉しそうに微笑み天使の様だ!!
可愛いなあ!子供は本当に天使だ!!
*
そんな幸せな日々を過ごしていたある日…ダイアがそろそろと階段を降りようとして足を踏み外した!!ちょうど階段に興味を示していた時期であった。
「ダイア!!」
ジュリがいち早く飛び出してダイアを守り転がり落ちた!!
「ジュリ!ダイア!!」
僕は護衛達と駆け寄った!
「うう……」
「ほくへいき」
とダイアは無傷でホッとしたがポタポタとジュリの額から血が出ている!
「ジュリ!!!」
「まーま!!」
とダイアも気付いて真っ青だ。
血のついた手を見つめ泣き出した。メイベルにダイアを預けて気絶したジュリを抱え上げて急いで処置室に運び入れた。
「ジュリ!ごめんよ!僕がもっと早く気付いてれば!!」
と手を握り心配するとジュリは目を覚ましてこちらを見た。
「うっ……」
「ジュリ?大丈夫?」
と声をかけるとジュリは
「……あんた……誰?」
と言いまさかのお決まりの記憶喪失展開になり僕は一瞬クラリとしたのだった。
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