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第21話 再びその肌の温もりを感じて

「どうした? 降りるぞ」  先に降りた祥吾が、降りるように促す。  結人は動揺したまま、差し出された祥吾の腕を掴み、見つめる。その瞳は潤んでいる。 「久しぶりで恥ずかしいのか? 心配いらない。とにかく降りろ」  運転手、そして広沢も車を降りている。自分も降りるしかないと結人は思う。  よろりと降り立った結人を、祥吾は抱き込むようにして部屋へと入る。  入るなりに祥吾は、結人を抱きしめ口付ける。激しく全てを貪るような口付け。結人は息をするのもままらない。 「ああっ、あんっ」  喘ぎをもらし、息苦しさに祥吾の体を押すと、祥吾は漸く体を離す。結人は腰砕けになって祥吾へと縋り付く。  祥吾は結人を抱き上げ、ベッドへと運び優しく降ろす。 「だめっ……」 「何がだめなんだ」 「だって、僕……今日はそんな」 「明日大学休みだからいいだろう」 「でも……」 「でもも、何もない。俺は約束を守った。俺の気持ちは少しも変わってない。どころか、前にも増してお前のことが好きだ。お前は俺の者だ。そうだろ? それが約束だ」 「でも、お父さんの気持ちとか」 「それも大丈夫だ。だから親父が会うと言ってるんだ」  会って何を言われるかはまだはっきりしていない。結人はそう思うが、これ以上抗うのは無理だとも思う。  口付けだけで、この陶酔。もっと深い陶酔を味わいたいと、結人の体は望んでいる。  それはあまりにも甘い誘惑……結人は祥吾へと身をゆだねる。  祥吾は結人へ覆いかぶさるように口付ける。さっきよりはゆっくりと、舌で結人の口腔内を侵していく。  結人の唾液が溢れ、それは蜜のように甘い。味わいながら、結人の着ているものを脱がしていく。  体の力が完全に抜けている結人は抗わない。されるがままの状態。  結人は感じやすい。快楽に弱い体質なのだろう。心配でもあり、喜ばしくもある。  がっちりと囲い込んで、じっくり開発してやりたい。  男にとって極上の喜びをもたらす、それが結人の体。本人には全く自覚が無いだろうが。  白く滑らかな肌は、祥吾の掌に吸い付くようだ。撫でながら胸の粒を摘まむと、びくっと反応する。 「ふっ、お前は感じやすいな。全然変わってない」  結人は祥吾を睨む。その目は潤んで赤く、煽情的だ。  そんな目で睨んでも怖くないし、可愛いだけで、かえって煽るだけだぞと、事実祥吾は体の中心に熱が集まるのを感じる。  その熱く固くなったものを、結人へと擦り付けると、結人はやはりびくっと反応する。  祥吾は結人の男に手をやると、祥吾のものよりは小ぶりだが、固くなっている。 「ああっ、だめっ」  結人は抗おうとしたが許さず、掌で愛撫してやる。すると、段々と育っていく。  もっと追い込んでやろう、祥吾は口に含むと舌で愛撫し、吸い上げる。 「ああんっ、だめっ、で、でるっ」  結人は仰け反りながら体を震わす。さらに追い込むように吸い上げてやると、びくびくっと痙攣するように結人は、祥吾の口の中で極みを迎える。  結人の精を飲みこんだ祥吾が顔を上げ、ニヤリとする。 「濃ゆかったな、久しぶりに出したろ」  あっ、当たり前だ。この五ヶ月間、何度か自分で処理したが、それも数えるほど。元々結人の性欲は強くない。  知らない、とばかりにそっぽを向く結人、祥吾の結人を可愛いと思う気持ちが何倍増しにもなる。  次は自分の精だ。祥吾も操を守ってきた。結人を思いながら己で処理した。、男女共に触れてはいない。性欲処理ならと勧められても応じなかった。    祥吾は結人の後ろの蕾にそっと触れる。びっくと反応して、逃れようとする結人を、がしっと捉える。  逃がさない。お前は俺の者。俺は五ヶ月待った、十分過ぎるほど待った。もう待たない。    結人の蕾は固い。初めて抱いた時の固さに戻っている。結人のことだ、この五ヶ月間一度も触れなかったのだろうと容易に分かる。  それでいい。また俺が一から柔らかく解してやる。結人のここは俺だけのものだから。  念入りに解していくと、結人の体の強張りも解けていくのを感じる。  実際、結人は身も体も柔らかく解れていくのを感じている。その心地良さに身をゆだねる。  今の結人は愉悦を伴った陶酔に支配されている。 「ああん……もう、ゆ、指だめーっ」  身を捩らせ祥吾へと縋りついてくる。 「指抜くか?」  うん、うんと頷きながらさらに縋り付く結人。祥吾はその姿に体の底から悦楽を覚える。快感に身悶えする結人は煽情的な魅力に満ちている。  もっと追い込んでやりたい。 「抜いてどうするんだ? 今日は終わりにするか?」  結人はいやいやと体を横にふる。 「どうして欲しい? 言って見ろ」 「欲しい……欲しいんだ」 「指か?」 「違うっ!」  そう言って祥吾の熱く固くなったものに手をやる。焦らすなと目で訴えてくる。少し怒った風も可愛い。もっと焦らしてやりたいが、正直自分も限界だ。一刻も早く結人の中へと入りたい。結人の中は極楽だ。五ヶ月待ちわびた極楽。 「俺のこれか?」  結人は頷く。もう五ヶ月以上抱いていないが、結人は己に快感をもたらすものを覚えているのだ。そのことに祥吾は安堵と喜びを感じる。  何度も抱いたわけではないが、結人は抱かれた喜びを覚えているのだ。  それは男にとって無上の喜び。  祥吾は結人の蕾に己のものをあてると、蕾は待ちわびていたように花開き、受け入れていく。 「ああんっ……ああーっ」  結人は感極まったように喘ぎを漏らす。 「ああっ、お前の中は熱くて気持ちがいい……最高だ」  結人も同意するように頷きながら、更に甘い喘ぎを漏らす。  二人は共に極上の喜びの中にいる。  祥吾は動いた。初めは優しく、だが徐々にその動きは激しさを増す。  久しぶりに受け入れる結人のために抑えねばという理性は、とうの昔に吹き飛んでいる。  快感からくる欲情に支配される祥吾。結人もそれに応えるかのように漏らす喘ぎは甘さを増す。 「ああん……ああーっ、あっ、いく、いく」  結人が極みに登りつめたと同時に、祥吾も愛しい結人の中で果てる。  そして同時に極みに登った愛しい結人を抱きしめる。愛しい、こんなにも愛しい人がいるとは……。結人は俺の者だ。絶対に離さない。

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