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第33話 プロポーズ
即独弁護士、修習後すぐに独立の事務所を持つ弁護士。近年、増えている。しかしそれは、弁護士事務所への就職のできない弁護士が、やむを得ずという場合が多い。
結人の場合、就職先は見つかるだろうし、大手で経験を積んでから独立したほうが良いとは思う。
しかし、現実的に極道の伴侶を持つ者が、不足なく務められるか……身の上は明かさないが、どこかで綻びが出るかもしれない。嘘で取り繕うのは、結人の性格上できない。
ならば、即独弁護士か……しかも鬼神一家へ完全に取り込まれる。これも腹をくくらないといけない。
いや、結人にとっては祥吾の伴侶になるよりも、むしろ重い決断になる。
「専属の顧問弁護士って、そんなに仕事あるのかな」
「枝や、友好団体からの依頼も追々あると思う」
「枝って?」
「ああ、会社で言えば子会社だな。うちの下部組織だ」
下部組織、やっぱり鬼神一家は相当な規模なんだ。まあ、あの本宅で分かるけど。
しかし、例え大きな組織と言えど極道。極道の専属顧問弁護士になるため、自分はここまでやって来たのか……。
「今はお上の締め付けも厳しい。世間の目もな。昔のやり方ではいけないと、変革してきた。当然弁護士の見解も聞いてきたが、身内に弁護士がいるのは心強いんだ。だから皆、お前を歓迎した。うちがこれから更に変革していくためには、絶対にお前が必要なんだ。しかもお前は並みの弁護士じゃない。天下の東大出の弁護士だ」
祥吾は真剣に言い募る。
この人は真剣だ。そして本気だと、結人は感じる。
「極道の世界に東大出って通用するの?」
「勿論だ。試験の順位がどうのってのは分からんでも、東大が凄いってのは分かる。物凄いインパクトだ」
そうか、東大ブランドって極道の世界でも通用するのか……。
結人はシャワーを頭から浴びる。
もうあれこれ考えても仕方ない。そんな気持ちだ。
祥吾を振り切れないなら、この流れに身を任せるしかない。
「ちょっ、どっ、どうして」
突然入ってきた祥吾に驚く。
「玲とは一緒に入ったんだから、いいだろ」
結人には突入だが、祥吾は最初からそのつもりだった。
玲の名前がでて、結人はその時の話題を思い出し、ふふっと笑いを漏らす。
「何がおかしい?」
「いや、この間玲くんが……ふふっ、ははっ……」
「何だよ? 何そんなに笑ってるんだ」
「僕のがさぁ、パパやじいちゃんのより小さいって」
「はあーっ、お前のこれがかっ?」
そう言って結人のものに手を出す祥吾を避けようとしたが、簡単に後ろ抱きにされ、それを握られる。
「もーっ放してよ!」
抗う結人を、祥吾は益々抑え込む。
「お前のはこのサイズだからいいんだ。気にするな」
「別に、気にはしてないけど、三角さん物静かな人だけど、大きいんだと思って。いや、僕のが小さいのか」
「兄貴はあれで、立派な極道だ。親父が娘婿にと認めた男だからな。しかし、玲のやつ、ろくでもないな」
「ふふっ可愛いよ。子供って無邪気だよね。ひょいと触られそうになったから、さすがにそれは避けたけど」
「はあーっ、あいつはそんなことまで。お前のこれに触るのは俺だけだぞ。そこは子供でも許さん」
祥吾のむき出しの独占欲に、苦笑しながら嬉しいと感じる結人。
背中に祥吾の温もりを感じながら、追い上げられる結人の男。
「ああんっ……あっ、だめ……出るっ」
喘ぐ結人を更に追い上げる祥吾。結人は極みに登り、その精を放出させる。
「あんっ、……っ」
「続きはベッドだ」
力の抜けた結人の項に口付け、抱き抱えるようにして浴室を出る。
「なんだ?」
「他人のそれって見たことないからさあ、自覚無かったけど、少なくとも僕以外の三人が僕より大きいってことは、僕のは小さいんだろうって思って」
「だから、お前のはこのサイズだからいいんだろ。可愛がってやるのにちょうどいい。それにお前はここも極上なんだよ」
結人の秘所を、つつんとする。
「うん、もーっ……極上って」
抗いながらも、その声は甘い。
「俺を極上の気持ちにさせてくれる。いいだろ……」
「うん、ああんっ……あっ……」
祥吾の指が与える甘い刺激に、結人の喘ぎも甘さを増す。
指の刺激だけでは足りない。もっと大きな刺激な欲しい……早く、早く欲しい。その欲望を、結人は祥吾へ縋り付くようにして訴える。
結人の濡れた眼差し。その欲することは、祥吾には期待通り。既にその欲望は結人を求めそそり立っている。
結人の秘所にあてると、待ちわびたように中へと入っていく。
「ああんっ……あっ、あーっ」
いやいやするように顔を振る結人。裏腹に喘ぎは甘い。
祥吾の男が奥に達すると、結人は安心したように頷き、祥吾の腕を掴む。
祥吾は結人を抱きしめ、その心地よさを味わう。
「結人、お前は最高だ。愛してる……俺のものだ」
「うん、僕も……動いて」
祥吾は、汗ばんだ結人の額の髪を撫でよせ、口付ける。そして、最初は結人の中を刺激しながらゆっくりと、徐々に激しく動く。
「ああーっ、だめっ」
「だめ、いやなのか」
「ちがうっ! もっと……」
だめじゃない、もっと、結人の甘い願い。無論、祥吾はその期待以上に応える。男の沽券がかかっているとばかりに。
伊達に結人のものより大きいわけじゃない。
結人の中は極上の心地よさだが、結人も天国に登らせたい。
汗が流れるのも構わず動く、しがみつく結人の奥を突き上げる。
「ああっ、もう……あっ、いく~っ」
二人は同時に快楽の極みに登るのだった。
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