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相変わらずな僕ら(5) 刀視点 性描写有
次の日曜日。刀は司を前にして、ずっと張り詰めた気持ちでいた。あれから一週間、一度も自分では出さなかった。それでも油断すると、刀の一物は力なく項垂れてしまう。一瞬たりとも気を抜けなかった。それが伝わったのか、司も緊張を露わにしている。
「今日は司を抱くぞ」
やっとの思いで声にする。司は驚いた顔をしたが、すぐに刀の意図を汲み取ったのだろう。何も言わず、こくりと頷いて服を脱ぎ始めた。刀も着ているものを脱ぎ捨てる。
裸になると、刀は司をうつ伏せにした。腰を持ち上げて秘所を露わにする。そして、いつものように舌を這わせた。久しぶりの味。司の甘い声にも助けられて、刀の一物は硬さを増していった。
一つになるために、刀は目を閉じて、一点に意識を集中させた。ここで相川のことを考えてしまえば、自分の穴に欲しくなってしまうし、司を仰向けにして、ふてぶてしいものを見てしまっても同じだった。
司の秘所が易々と刀を受け入れる。中は温かくて気持ちいい。そういえば、こんな快楽だったなと思い出した。
腰を動かす。とにかく余裕がない。何の気遣いもできないことを申し訳なく思いながら、絶頂に向けて一人で上り詰めていった。
限界は意外と早く訪れた。きっと司も、刀が果てやすいようにさりげなく助けてくれたのだろう。腰のあたりに懐かしいくすぐったさが走って、何かが外へと飛び出した。
甲高い声で呻き、司を抱き竦めて腰を押しつける。重責を果たしたことに安堵して、気を失いそうだった。
すっかり出し尽くして起き上がる。ようやく顔を合わせた司は涙を流していた。
「先生、嬉しいよ。僕のためにありがとう」
口づけを交わす。こんなに喜んでくれるんだったら、もっと早く抱いてやれば良かったと刀は反省した。それでも、司のまだ大きい一物が目に入ると、途端に自分の穴が欲しがってしまう。おねだりすれば台無しだろうか。
逡巡していることに気づいたのか、司が優しく刀を抱きしめる。そして
「今度は僕が入れていいですか? 先生の頑張る姿を見たら、抱きたくなっちゃいました」
と耳元で囁いた。刀はつい甘えて、しな垂れかかる。そこには、先ほどまでの男らしさはない。司は苦笑しながらも、刀を優しく万年床に押し倒した。
※
「今度の週末は本命の二次試験なんです」
司の言葉を、刀は大きな体に包まれながら聞いていた。こんな大変な時期なのに、週末ごと会いに来てくれた司に心から感謝をする。
「先生のためにも、必ず受かりたいんです」
強い決意の籠った言葉。
「応援してるからな。何か必要なものがあったら、遠慮なく言ってくれ」
自分に出来ることは限られている。それでも刀は、司の役に立ちたかった。司は自分のために未来を決めてくれたのだから。
司はしばらく考え込んでいたが
「先生の作ったお守りが欲しいです」
と呟いた。
「お守り?」
司はダッフルコートのポケットから紙切れを取り出した。以前、刀が描いた泣き顔のシーサー。刀が司に謝った手紙に描かれていたものだ。今ではシワシワになって、線も消えかかっている。
「いつも僕を励ましてくれたんです。だから新しいお守りが欲しいなって」
はにかむ司に、刀の胸がじんわりと温かくなる。同時に相川にうつつを抜かしていた自分が恥ずかしくなった。
「お安い御用だぜ。ちょっと待ってろよ」
刀は、裸のまま座卓に向かった。そして、厚紙をお守りの形に切り取ると、サインペンを使ってシーサーを描いた。今度は笑顔である。その下に「合格祈願」という文字も添えた。手際よく作業している間、司も裸のまま寄り添い、見守っていた。
「できた。我ながら上出来だぜ」
刀が完成したお守りを掲げてみせる。司は思わず拍手した。
「短時間で作れるなんて、先生、すごいや」
「へへ、司に褒められると嬉しいな」
刀が照れ臭そうに鼻を擦る。こうしてじゃれ合っていると、少しだけいつもの二人に戻れたような気がした。
「俺は司を信じてる。頑張って来いよ」
司が大きく頷く。刀は思わず、自分から唇を重ねていた。
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