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前編②

 今日の俺は大きくも小さくもない町で食材屋をやっている青年だ。  このゲームは料理システムもあり、ダンジョンや店などで食材を入手することができる。料理を買うこともできるが、自分で作る方がスキルを上げたり食材バフを利用してより効果の高い料理を作れるため食材屋を利用するプレイヤーは多いのだ。そのため食材屋NPCはNPC姦プレイヤーにとっておいしいポジションだ。ちなみに道具屋、酒場なども人気が高い。  中に入れるNPCは早い者勝ちで選択できるため、職業系NPCは争奪戦になる。SNSでは玄人向けだ上級者用だと言われているNPC姦プレイヤーは意外と多いのだ。  休日付近しかログインできないため職業系NPCはすでに人が入っていることが多いのだが、今日はタイミングがよかったようだ。いつもならド田舎でプレイヤーもめったに来ない村くらいでしか空きがない食材屋のNPCに入ることができた。  この食材屋は町の大通りで屋台を出して食材を売っている。この店のほかにも大通りには同じように屋台を出して装飾品や消耗アイテムなどを売っている店がありプレイヤーが集まりやすい。今は結構プレイヤーがいる時間帯なので、今日こそはという期待が高まる。   「いらっしゃいませ!」  通行人に向かって口が勝手に動く。客が来たとき以外もこうやって通行人に対して定期的に声かけをする設定のようだ。俺自身の意思で動くことはできないので正面を向いたまま道行くプレイヤーやNPCを眺めていると、ふと俺NPCの後ろから足音が近づいてくる。  現実世界だったりプレイヤーだったりしたら振り返ると思うが、NPCなのでその音を一切気にすることなく正面を向いたまま動かない。足音は俺NPCの真後ろあたりでぴたりと止んだ。  通りがかってたまたま足を止めただけかもしれない、ほかのNPCかもしれない、そう思いながらもドキドキしていると……スリ、と何かが尻を撫でた。 (ついに来たか……!?)  なんて中に入っている俺はドキドキしているが、俺NPCは気にすることなく店の前に立ったNPCに声をかける。 「あっ、こんにちはトンプソンさん! 今日はどうしますか?」 「こんにちは。そうだなあ……」  どうやら知り合いのNPCらしい。俺NPCは楽しげにトンプソンとやらと雑談を始めた。  楽しげに話している俺NPCの尻はなにか――確実に背後の人物の手であろうものに撫で回されている。最初は控えめにスリスリ手の甲で撫でていたが、だんだん大胆になっていき……尻を揉み始めた。  このゲームではNPC同士でのセクハライベントは基本的にない。つまり、背後の人物はプレイヤー……しかも待ちに待った攻めプレイヤーであることが確定し、俺は歓喜した。 (よっしゃああ!! ついに俺にもエロイベントが来たああああ!!)  なんて脳内では喜びまくっているが、NPCには一切反映されることはない。俺NPCは尻を揉まれていることなど一切気にせず目の前のNPCと昨日の夕飯の話をしている。  しばらく尻を撫で回し揉んでいた手の指が割れ目をなぞるようになっていき、もう片方の手が前に回ってきて、股間を触り始めた。 「それで昨日は……んっ、エルナさんが、んっ、ふぅ……っ♡」 「ははっ、それは大変だったな!」  どうやら背後の攻めプレイヤーはNPCが反応を示すように設定しているようだ。性的な刺激が強くなっていくと、俺NPCの口からは台詞だけでなく甘い声も漏れ始める。  このゲームでは元々NPC姦をするときに、攻めプレイヤーが対象のNPCに対して個別に設定ができるようになっている。見た目を変更したり、攻めプレイヤーの行動に一切反応を示さないようにしたり、今みたいに反応するようにしたりなど。中に人が入っていても基本的には同じように設定できるのだ。  ちなみにNPC姦プレイヤー側ではNG項目といったような簡単な設定しかできない。俺はグロやリョナはNGにしているくらいであとは基本的にOKに設定している。 「じゃあ今日はリンゴと……ジャガイモもなくなってきたからもらおうかな」 「あっ、んんぅ♡ ありがとうございまし、んっ♡」  目の前で喘ぎながら話す俺NPCを一切気にすることなくトンプソンは帰って行った。NPCの買い物は在庫に影響しないのでシステムウィンドウが出ることもない。  俺NPCは会話が終わるとまた正面を向いて立つ。先ほどとは違い、口からは濡れた声が小さく漏れている。    その後も背後の攻めプレイヤーはしばらく尻と股間を撫でていたが、ふと手を止めるといきなり俺NPCのズボンと下着を下ろした。中に入っている俺は驚いたが、俺NPCは下半身を露出させられたことを気にするそぶりもない。ちなみに食材屋台のカウンターは俺NPCの腰の高さほどあるので店の前の通りを歩く通行人からは見えないが、店の横にはなにもないため隣の屋台との間を通ったり、隣の店からこちらを見たら丸見えの状態だ。  俺NPCは先ほどの刺激によりゆるくちんぽが勃ち上がっているだけだが、中に入っている俺の身体的には先ほどのセクハラと野外での下半身露出に、そもそもようやく自分にNPC姦プレイが起きたことに大興奮してフル勃起してアナルがヒクつきまくっている。  次はどんなことをされるのかと期待だけでイけそうな気がしていると、目の前にシステムウィンドウが表示された。

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