11 / 79

中編⑤

 登り詰めていた意識が戻ってきて、俺は目の前の2人組を見る。攻めプレイヤーが言ってくれていたおかげで、少し離れた位置で被害を免れていた彼女たちは――それはそれは瞳を輝かせていた。 「ありがとうございますありがとうございます……このゲームやっててよかった……!」 「こんな素晴らしいものが無料とかウソでしょ……? 投げ銭先どこ……??」  拝みはじめる2人を困惑しながら眺めていたら、ふと2人組の淫紋らしきものが淡く光っているのに気づいた。 「2人ともお腹のとこ光ってるけど、大丈夫?」  攻めプレイヤーも気づいたようで2人組に声をかける。 「あー、大丈夫です。お2人にあてられて淫紋疼いてきちゃっただけなので」 「いんもん?」  やっぱ淫紋だったか、と俺が思っていると攻めプレイヤーが質問した。あまりそっち方面の知識がない人だったらしい。 「こういう下腹部に刻まれる紋様のことです。強制的に発情させられたり、精液が欲しくてたまらないーって身体になるようになったりするんです」 「あたしら今搾精プレイしてて。これは一定量精液注がれないと消えない呪いタイプの淫紋なんですよー」 「へえ……」  すり、と俺NPCの下腹部のあたりを撫でる攻めプレイヤー。そのうちきっと誰かに試すんだろう。 「じゃあうちらそろそろ行きますね。回復とドスケベえっちありがとうございました」 「ありがとうございましたー。ごゆっくり!」  そう言って2人組は神殿の出入り口の方に歩いて行く。2人組の方を向いた俺NPCは、ちんぽがぶっささったままプレイヤーを見送る台詞を発した。俺NPCが元の方向をむき直すと、後ろから楽しげな声が降ってきた。 「それじゃあ……このままログアウトまでいっぱいドスケベえっちしようね♡ たぁっくさんえろい声、聞かせてくれるよね?」  すでに一度強制ログアウトまでのエンドレスセックスを体験している俺のアナルはきゅん、と返事をした。  そして攻めプレイヤーの宣言通り、今回も時間いっぱいハメられまくったのだった。  * 「はぁ~……今日も大満足だった……」  ゲームからログアウトし、諸々の用事をすませベッドの上で俺は独りごちる。今日のプレイを思い出しながら、ほぅ、と息を吐いた。 (俺はこの先どんな気持ちいいNPC姦プレイをしても、あの攻めプレイヤーのことを忘れることはないんだろうなあ)  なんてことをぼんやりと考える。初めてのNPC姦プレイの相手であり、仮想空間での俺の初めてのセックスの相手。めちゃくちゃ気持ちよくて、めちゃくちゃ激しかった。で、それが2回連続だったのだ。  NPC姦プレイヤーを専門にしているのかどうかはわからないけど、俺が3週間ぶりにログインしてもいたんだからそこそこログイン頻度は高いのではないかと思う。  デカいちんぽもいいし、なによりあのイケボにいじわるなことを言われるのが本当に気持ちいい。いつかまた彼に当たったらいいな、なんてニヤけながら俺は眠りについた。  ――いつかまた。そう思っていた。そう何度も同じ相手に当たるわけがないのだ。NPC姦プレイヤーは日々増え続けているのだから。  なのに……ログインするたび俺が入ったNPCを犯すのは、薄く紫がかった金髪のアバターで甘くとろけるようなイケボを持った、俺の初セックス相手の攻めプレイヤーなのだった――。

ともだちにシェアしよう!