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後編①

 VR機器を装着し、週1回の楽しみであるゲームを起動した。ログイン画面でいつも通りNPC姦プレイを選択する。  さて、今日はどのNPCの中に入ろうか、と俺はNPCの空き状況を確認しはじめた――。  *  神官NPCに入った日以降、俺は毎週土曜日にこのゲームにログインしている。あのイケボ攻めプレイヤーに抱かれるまでは金曜から日曜まで連続して入っていたが、最近は週に1回、土曜日にしかログインしなくなっていた。  初めての日以降、俺が入ったNPCはなぜか毎回彼に抱かれているんだけど、こちらのログイン上限時間いっぱいまでヤりつづけるため俺の脳がめちゃくちゃ疲れてしまうのだ。日曜もログインした場合、ほかの攻めプレイヤーも同じくらいの激しさだったら月曜に疲労が残ってしまう。金曜は週の疲れで長く楽しめなさそうだし……ということで現在のような毎週土曜日ログインに落ち着いたのだった。  そして今日がその土曜日。休日なのでどの時間帯にもだいたいプレイヤーがいる。NPC姦プレイはプレイヤーがいないと成り立たないからというのも土曜日を選んだ理由の1つだ。  まだ誰も中に入っていないNPCの一覧を眺めた。入るNPCは住んでいる場所で絞ったり、ガチムチや美人などといったタグで絞って検索をかけたりできるようになっている。  俺はいつもどおり人が多すぎない町や村で絞って、その中から現実の自分から離れすぎていない体格の男性NPCを探す。ガタイがよすぎたりひ弱すぎたりするすると、入ったときに没入感が低く感じてしまうのだ。平均くらいの体格で、健康な成人男性。顔は自分じゃ見れないしあまり気にせず選んでいる。  俺を毎回抱いている攻めプレイヤーもきっと似たような好みなのだろう。挿れる挿れられるの違いはあれど、おそらく俺と似たような基準で抱くNPCを決めているんじゃないだろうか。もしくは、毎日ログインしていて土曜日が平均的な男NPCの日にしているか。  彼は長い時間1人をじっくりねっとり攻めたいタイプのようだから、人が少なめの町や村で遭遇するのもそれが理由だろう。プレイヤーが多いと職業NPC以外にも順番待ちが発生することも多いらしいから。他人と共有とかも苦手なのかもしれない。  俺があの攻めプレイヤー以外知らないというのもあるけど、俺的にめちゃくちゃ好きな攻め方だから抱いてもらえるのはすごく嬉しいし、最近はちょっと期待しているところもある。  ちなみに先週は酒場のウェイターNPCに入っていたのだが、注文を取ったりメニューを提供したりするために動く俺NPCを背面駅弁で抱えて、ハメたまま彼が移動するなんていうプレイをした。どっちが働いてるのかわからなくて面白かったけど、動くたびズンズン突き上げられるのもよかったし、客が食事しているテーブルに向かってザーメンや潮を放つのは正直めちゃくちゃ気持ちよかった。それをからかう攻めプレイヤーの声にも興奮して、またやりたいくらいいいプレイだった。  今日も彼だったらいいなと思う気持ちもあるけど、NPC姦プレイの特性上プレイヤーとフレンドになれないし、現実世界での知り合いでもないからゲーム外で連絡ももちろん取れない。  それに、ほかの攻めプレイヤーがどんな感じで抱いてくれるのかもまだ一応興味があるので、彼の好みかどうかは気にせずに、俺は俺が入りたいNPCを選ぶことにした――。

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