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第4話 「 」
Yutoは島を歩く、小さなお寺が見えてきた
入口で立ち止まり、
靴を脱いで、きちんと揃えた。
床に上がる前に、深く息を吐く。
それから、静かに中へ入る。
仏像の前には、すでに誰かが替えた水が置いてあった。
Yutoは持ってきた花を一本だけ取り出し、
そっと供える。
線香を一本。
火をつけ、揺れる炎を一瞬見つめてから、
煙が立つのを確かめて、香炉に立てた。
手を合わせる。
背筋を伸ばし、
目を閉じる。
少しして、手を下ろす。
一礼。
長居はしない。
振り返ることもない。
外に出ると、潮の匂いが戻ってくる。
Yutoは靴を履き、
来たときと同じ速さで歩き出した。
お寺にはリーラワディーが咲いていた。
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