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第11話 通販サイトア◯ゾン。

 小川は担当医に宗近がどれだけ無理をしているか聞いてみた。 「痛みは個人差があるから、なんとも言えないなぁ〜」  軽くそう言われたが、撃たれた箇所を見るとかなり変色していたのでそのまま続けた。 「それでも丸石さんは仕事をしたいという意志があるんだ、好きにさせたらいい。無理を越して自分は無茶をしているといあことに気付けたら、小川さんに頼ってくると僕は思うな〜」  外科専門な医師のはずだったが、それなのに宗近の精神面も見ているのか、と小川は感心した。  その宗近は隣の処置室で看護師に治療を受けていた。  ここの病院は大きい割に壁が薄いのか、担当医と小川が話している内容が筒抜け状態だった。  小川が警視庁の事件を宗近に持ってきた、いわば怪我の原因だ。  しかし小川がポスター(オカズ)の提供者であり、そのポスターの君と知り合えた切っ掛けも小川だった。  その上自分の身を心配し、わざわざ一緒に通院も付き合ってくれて本当に有り難い、まさに今宗近は『いい上司だ』と心の中で言葉にしていた。  ここまで付き合ってくれるんだから、ポスターの額縁を買いに行くのも手伝ってくれないだろうかと甘い考えでいた。 「丸石、帰るぞ」 「小川巡査部長、ポスターを入れる額縁を買いに画材屋に行きたいです」  思ったことは行動する男、丸石 宗近は小川に頼った。 「上司に頼るのは仕事関係だけにしろ、丸石。そういうのはア◯ゾンで頼め」  宗近は見た目に恵まれているが、発想がどうにも若者らしくなかった。  その日に彼は通販サイトア◯ゾンのアカウントを作成し、ポスターを入れるためのA1サイズの額縁はどうやら明日手に入れることができそうだった。

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