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引っ越し初日の夜。 疲れ果ててベッドに倒れ込んだ。 新しいシーツの匂いと、静かな部屋の空気。 そんな幸せな余韻に浸りながら、うとうとし始めた。 ……ふと、首筋に冷たい感触。 「ん……?」 最初は風かと思った。 でも、次に鎖骨のくぼみをゆっくりとなぞられて、 ぞくりと背筋が震えた瞬間、 これは本当に“何か”がいる、と確信した。 (え……やっぱり、事故物件……?) 心臓がどくんと跳ねる。 怖くて体が硬直するのに、 思考が止まった僕を無視するように、 見えない“何か”は容赦なく続けた。 Tシャツの下に潜り込んで、 乳首の周りをゆっくり円を描くように撫で始める。 びくんっと背中が跳ねて、 思わず声が漏れた。 「んっ……! や、やめ……」 自分で触ったこともない場所を、 見えない指が優しく、でも確実に摘まむ。 こりこりと転がされて、 頭の中がじんわり溶けていくような感覚。 (恥ずかしい……こんなところで感じるなんて……おかしいよ、自分……) 理性が必死に抵抗する。 田舎育ちの僕は、こんなこと想像したこともなかった。 なのに、体は正直すぎた。 下半身が熱くなって、 パンツの中で硬くなっていくのがはっきりわかる。 嫌なのに、腰が小さく動いてしまう。 乳首を抓まれて、ぐりっと捻られた瞬間―― 「ひぁ゛っ♥ あっ、そこっ♥」 声が出てしまって、慌てて枕に顔を埋めた。 (だめだめ、声出したら……隣に聞かれたら……) でも、もう止まらない。 指が乳首をこね回すたび、 下腹部がきゅんきゅん締めつけられて、 我慢できずにパンツの中に熱いものが溢れた。 びくびくと痙攣しながら、達してしまう。 (なに……いまの……) (気持ち悪いのに…) (……イっちゃった……) 恥ずかしさと混乱で、涙が滲む。 体がまだびくびく震えていて、 息が荒い。 部屋は静かで、 自分の心臓の音だけがやけに大きく聞こえる。 (怖い……でも……) 布団の中で体を丸めながら、 僕はまだ震える指で、 濡れたパンツをそっと触った。 熱くて、べっとりした感触。 恥ずかしくて、でもどこか興奮して、 また小さく腰が動いてしまった。 涙を拭って、 電気を消したまま、 僕はただ、暗闇の中で息を潜めた。

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