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第8話 付き人
俺は信じられない気持ちで新しい生活を始めた。鷹尾さんのマンションに住み着いたのだ。
結構、広いマンションの一室をもらった。
マネージャーが俺を認めてくれたので、いつも鷹尾さんのそばにいられた。
マネージャーは気のいい太った女性でサバサバと話しやすかった。
「鷹尾がキミを気に入ったなんて不思議ね。
自分から付き人つけるって言うんだもの。
今まで誰かがいつもそばにいるのを嫌がってたのに。でも彼の女癖には気を付けて。
もっとも、女の方が放っておかないんだけど。」
マネージャーのいう通り、毎日違う女性が泊まって行った。みんな美人で多分女優さんみたいだ。
「おはよう、付き人ちゃん。
正樹って言うの?
じゃあ、マキくんって呼ぶね。」
人懐っこい売り出し中のアイドル女優、ドーモちゃんが言った。堂本花梨(どうもとかりん)。ドーモちゃんと言われて人気だ。
この頃よく泊まっていく。彼女はスキャンダルがヤバいのに鷹尾さんにゾッコンだと言う。
「鷹尾さん、以前結婚してたんですよね。
もう結婚とかしないんですか?」
俺の無粋な質問に
「もう結婚は懲り懲りなんだよ。
子供もいらない。一人いるから。」
鷹尾さんは溺愛する娘の舞さん以外に子供はいらないという。月に一度会える日を楽しみにしている。前の奥さんは女優の猪瀬由美だ。
子供を引き取って育てている。彼女もまた色々な有名人と浮き名を流している。
「お互いに恋多き役者なのだ。
恋は役者の肥やしと言うわけだ。
俺は常に恋人がいないと演技が出来ない。
気持ちが入らないんだよ。」
鷹尾さんはすぐに恋人を代える。未練を募らせている元恋人がたくさんいると思う。
「鷹尾ちゃん、いつか、女に刺されるわよ。」
マネージャーが半分本気で心配する。
今朝もベッドルームから女の子の肩を抱いて出て来た。バスローブを羽織っただけの鷹尾さんの身体が綺麗で眩しい。はだけた胸の筋肉がセクシーだ。胸に抱きついて甘える女の子が羨ましい。
さすが俺の初恋の人だ。ドーモちゃんが
「鷹尾、今度いつ、オフなの?
一日中一緒にいたい。」
「一日中やりまくるのか?」
「いやだぁ、誰かに聞かれたら困る。」
「清純派のドーモちゃんがこんなにセックス好きなのバレたらヤバいね。」
「鷹尾がすごいのよ。」
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