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第13話 新参者

新作映画撮影中 ーー 「納得いかねえな。どうしたいんだ。」 「会長がそう言ってるからな。 おまえ等の組、ぶっ潰せってな。 会長が黒と言ったら白いものも黒なんだよ。」  勝司(鷹尾の役名)は半グレの若いやつをまとめていたが、それに目をつけた横浜金獅子会の会長が無理難題を吹っかけてきた。  ヤクザが半グレのシノギを横取りしようって話だ。  華僑の李と陳が手堅く築いて来た賭場が荒らされている。儲かるからとヤクザはサッサとネットカジノに鞍替えしたが。レトロなアーケードゲームが盛り返して来た。  こちらは元々スロットと雀球がメインだった。 中華街の李と陳が握っていた遊び場だった。 「今どき流行らねえと思うかい? ところが愛好家がいるんだよ。 スマートボールってのも人気があるんだ。 口コミでここでしかやれないって行列ができてるんだよ。」 ものすごい反響で遠くからも人が集まる。 金獅子会がシノギを真似したけれど,ネットゲームに作り直したものはすぐに飽きられた。  あっという間に客が離れていった。 こちらは、手作りのレトロ感が受けて、中華街の中だけでも数店舗に増やして連日大盛況だった。  マスコミにも取り上げられ、オタクと呼ばれる人たちが集まってきた。 「中街(チャンガイ)の薄暗い店でやるのが楽しいんだって。ネットの画面でパソコン越しにやるのは違うらしい。」  麻雀をデフォルメしたキャラが描かれた厚紙のカードが飛ぶように売れる。すごい高値で取引されてヤクザも放っては置かない。 「ソウ、レトロが好きなマニアがフエテルンダヨ。みんな横浜にアツマッテクル。」  李と陳が勝司に相談を持ちかけた。新興のヤクザ者が手を出して実権を握っていたネットカジノから、昔のアーケードゲームに乗り換えようとしている。麻雀カードの利権を狙ってもいる。儲かると聞けばハイエナのようだ。  賭場を横取りして来た新参者のヤクザがまた、他人のシノギを掻っ攫おうとしている。  仁義もスジもわきまえない輩だ。 中華街の李と陳は親の代からここを収めている真っ当な華僑だ。数々の流行を生み出してヒットさせる力がこの街にはある。 「で、半グレ率いて突っ張ってる俺なんかに声がかかったのか?」 「勝司さん、わきまえないヤクザより、スジを通せる半グレの方が頼りになる。」ーー

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