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第10話
事務所の小さな会議室。
机の向こうに、事務所の担当が座ってる。
湊は呼ばれるままに椅子に腰を下ろした。
「話ってなんですか」
担当は少し言いづらそうに資料を閉じる。
「次の撮影の件なんだけど」
湊は黙って聞いている。
「榊原さんが…」
「君を次の相手役に指名してる…」
数秒、沈黙。
湊は特に驚いた様子もなく言った。
「断ります」
担当は苦笑する。
「即答だね」
「出る側じゃないんで」
「ギャラかなり出るよ?」
「いらないです」
担当は少しだけため息をついた。
その時、ドアがノックされた。
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