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第20話(榊原side)
湊はその視線に気づく。
それから小さく息を吐く。
「…別に…普通です」
でも。
声が少しだけ掠れていた。
榊原はベンチの横に立ったまま言う。
「普通の顔じゃない」
湊は何も言わない。
「ねぇ」
湊が顔を上げる。
「バイトやらない?」
湊は少し止まる。
「…バイト?」
「俺ん家」
湊は少し首をかしげる。
「何するんですか」
「掃除」
「掃除?」
「あと洗濯とか、たまに買い物」
湊は少し黙る。
榊原は肩をすくめる。
「俺、あんまり家のことやらないんだよね」
「マネージャー呼ぶほどでもないし」
湊は袋を握る。
「…なんで俺なんですか」
榊原は迷わず言った。
「出る側じゃないなら」
「出ない方向から攻めようかと思って」
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