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第22話
数日後。
撮影の合間。
スタッフルームのテーブルに
湊はいつものようにコンビニの袋を置いた。
中からおにぎりを取り出す。
海苔の袋を開ける音。
その時、隣の席のスタッフが声をかけてきた。
「紫崎さ」
湊は顔をあげる。
スタッフは1枚のチラシをひらひらさせていた。
「これ知ってる?」
湊は首をかしげる。
差し出された紙を見る。
おにぎり専門店
写真には、色んな種類のおにぎりが並んでいた。
鮭、いくら、明太子、炙り牛。
湊は少し黙る。
スタッフは笑う。
「この店、うまいんだよ」
「炊きたてだし、具もでかい」
湊は写真を見ながら聞く。
「高そうですね」
スタッフは少し考える。
「少し高いかも、300円くらいかな」
湊はすぐ視線を外した。
「高いですね」
「まぁ、仕事終わりのご褒美みたいな感じかな」
チラシをテーブルに置く。
「今度行ってみなよ」
湊は小さく頷く。
「…機会があれば」
スタッフは立ち上がった。
「あ、やべ、俺先行くわ」
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