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第33話
歩けるようになったので、窓を開ける。
換気。
ベランダから入る風が、少し心地いい。
部屋を見渡す。
粗方は片付いた。
まだある。
洗濯が終わってからにするか。
そう考えていると、玄関の音がした。
「え、早くない?」
玲央が入ってきて、部屋を見て足を止める。
そのままダイニングテーブルに袋を置いた。
「いや、早いっていうか」
少し笑う。
「変わりすぎじゃない?」
湊は軽く首を振る。
「これでもまだ全然です」
榊原
「いやいや」
部屋を見回す。
「十分すぎるだろ」
湊は何も言わない。
榊原が袋の中身を出す。
「とりあえず」
「休憩しよ」
「コーヒーでも飲む?」
湊は頷く。
「はい」
テーブルを挟んで座る。
コーヒーの湯気。
少しだけ静かな時間。
榊原が言う。
「こうやって座れるの」
「久しぶりかも」
湊はカップを持つ。
「そうなんですか」
榊原
「最近ずっとバタバタしてたからさ」
少し間。
「助かった」
湊
「いえ、お昼いただいてたのでその分も兼ねて」
「気にしなくていいのに」
と榊原は笑っていた。
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