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第46話
「さて」
榊原が立ち上がる。
「着替える前に身体拭こうか」
湊はぼんやりと顔を上げる。
「汗すごいし」
「そのままだと気持ち悪いだろ」
そう言われてソファへ移動させられる。
背もたれには大きなバスタオルが掛けられていた。
「腕上げられる?」
「……たぶん」
言われるまま腕を上げる。
「えらい」
熱で頭が回らない。
だからされるがままになる。
濡れたタオルが首筋を通る。
ひんやりして気持ちいい。
「うわ」
榊原が苦笑する。
「結構汗かいてるな」
「……」
「気持ち悪かっただろ」
小さく頷く。
首元。
腕。
手首。
熱がこもりやすいところを中心に拭いていく。
「よし」
「これで少し楽になる」
そのまま新しい服を着せてもらう。
「水飲む?」
「飲みます」
ストロー付きのコップを渡される。
冷たい水が喉を通る。
それだけで少し生き返った気がした。
「顔赤いな」
榊原が額に手を当てる。
「まだ熱あるか」
それだけ確認すると、すぐに手を離した。
「今日は大人しく病人やってろ」
そう言われて、
湊は少しだけ目を閉じた。
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