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第8話 初えっちのはじまり ※
そう含み笑いをする峰山の顔が近づいてきて目をそらす。露わになった股間に手を伸ばされた。まだ柔らかいそこを握り込むように長い指で握られる。
「ば、馬鹿!」
急いでその手を離そうと暴れるが、いっこうに離す気配はない。
「馬鹿に馬鹿って言われるとむかつくな」
きゅっと強く握り込まれまれ、保はひっと短い悲鳴をあげた。久しぶりに他人の手に触れられたそこは湯船の中でどんどん質量を増していく。透明なお湯の中でぐにぐにと握り込まれ、必死で声を我慢しているともう片方の手でそっと顎を掴まれた。そして唇の上を指でなぞってくる。
「どこか気持ちいいか言ってごらん。触れてやるから」
悪魔のような声だと保は思う。すでに真上を向いてしまったそれをじっくりと観察されて顔から火が出そうになる。
「そうか。ここがいいのか」
「ふぁっ……やめろ…っ」
竿の裏筋をくるくると指の腹で行ったり来たりさせられて背筋がびくびくと震える。ふと峰山の股間を見ると少し反応し始めていた。嘘だろ。サァっと血の気が引く。
「ほら、もうこんなになって……」
「あっ……んん……っ」
自分がこんな声を出すなんてと羞恥で真っ赤になっていると、峰山がそっと保の腰を掴んだ。ゆっくりと首をもたげている峰山のそれに直に擦り合わされる。ちゃぷちゃぷと湯船が揺れる音が耳にこだまする。
こんな場所でこんなことをするなんて。擦り寄るように腰を押し付けられてどこに目をやればいいのかわからず、固く目を閉じた。
顔に見合わず立派なものを持つ峰山の手が保の胸に伸びてくる。探るような手つきで胸の突起をつねられた。ちょっぴりくすぐったくて鼻から変な声が出そうになるのを必死で耐える。
目の前に峰山の乳首があるのを一目見て、また股間に熱が集まるのを感じた。やめてくれ、ほんとに。それは凶器だ。
「かわいいよ。保。とろけちゃって、そんなに気持ちいいんだ」
自分の顔をそう実況されて身がもたない。ぐっぐっと腰を振ってくる峰山の腕の中で脱力していると、ふとここが大風呂であることに気づく。お湯を汚すなんてこと俺にはできない。そう思ったら口が滑っていた。
「お湯の中では……やめてくれっ……お風呂が汚れる」
返事はなかったが、力の抜けてしまった保を抱えて峰山はシャワーの下に連れていく。馬油石鹸をとると保の胸や下半身に塗りたくってきた。自身のものにも泡立てると、ぬるぬると胸を擦り付けてくる。ぴんと上を向いた乳頭同士が擦られて、腰が疼いてしまう。こんなことしたことない。荒くなる息遣いを聞きながら峰山を仰ぎ見ると黒い瞳と目があった。なにかに飢えているようなその瞳から目が離せなくなる。
何分そうしていただろうか。だんだんと限界が近づいてくるのを感じて保は小さく悲鳴をあげる。
「ふっ……ん……も、出る……」
「いいよ。出して」
甘い声に腰が跳ねた。びゅっと勢いよく白濁が飛ぶ。峰山の首筋まで濡らしてしまった。はぁはぁと腰を抜かしていると、まだ達していないそれを保の股間に擦り付けてくる。いったばかりの敏感な部位に直接当てられ、喉の奥がひゅっと鳴る。気持ちいい。けど、誰かに見られたら……。背徳感でいっぱいになり、瞼から涙が溢れた。自分でも驚いていると、耳元に熱い吐息がふりかかってくる。
「うっ……」
どぷっと音が出るほど何度も収縮しながら峰山の竿が揺れる。泡と精液が混じりあった雄くさい匂いがあたりにたちこめる。窓を開けて換気しなくちゃと立とうと思っても、へなへなとその場に座り込んでしまう。一度出したというのに、峰山のそれはまだ硬くなったままだ。
「他のお客さんに見られたくないんでしょ」
そっと囁かれ、こくこくと頷く。シャワーで全てを洗い流されて風呂椅子に腰掛けていると、峰山が窓を開けてくれた。それをぼんりとした目で見つめていると、肩を抱いて脱衣所に連れて行かれる。
「ほら、しっかり自分の力で歩いて」
無理矢理服を着せられて長い廊下を歩かされる。屋根を叩く雨音が室内にまで響いてきた。峰山に半ば抱かれるようにして部屋に連れ込まれる。
「もう終わりかと思ったか?」
保の体をそっと床に下ろすと馬乗りになってきた。心臓が破裂しそうなほどうるさい。強い雨足が窓を叩く。その音だけが部屋にこだました。力の入らない体をなんとか起こそうとすると峰山に押し倒される。
「これからが本番だよ。俺に男を教えてくれ」
「い、嫌だ……俺、男なんて好きじゃなっ」
言いかけた言葉は峰山の口に吸い込まれた。ぷっくりと膨れた柔らかい唇が重ねられている。何度か角度を変えてされるがままになっていると、だらんとおろしていた手を握られる。熱い手のひらを感じて、離してもらいたくてきゅっと手のひらをつねったけれど離してくれる気配はない。
「保も役に入り込めばいいんだよ。気持ちいいことは嫌いじゃないだろう?」
どくん、と胸が鳴る。たしかに性欲処理は嫌いじゃない。けれど気持ちが追いつかない。
「おまえは俺を好いている男。俺のことが好きで好きでたまらないんだ。雨宿りにきた俺に迫ってきて、自ら舌を絡めるんだ。淫乱な男だろう?」
想像しているとまた脚の間が熱を帯びてくる。峰山はすでに昂っているそれをぐりぐりと保の太ももに押し付けてくる。弾力のあるそれで擦られると、とたんにむずむずとしてきて体を捩るのを止められない。
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