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第3話
扉を閉めて僕はとりあえずトイレへ駆け込んだ
これからどうすれば良いのだろうか
彼はどうしているのだろうか…僕のベッドにいるのだからいつかは戻らなくてはいけない
いや…その前に諦めてどこかへ行ってるだろう
平気なかおして部屋に戻っているに違いない
それとも…またあのときのように…外で…
僕と彼がであったのは路地裏だった
親への不満やら自分の気持ちが不安定になって家出をしたあの日…人は思春期とか反抗期とか言っていた
複雑な気分のままフラフラとさまよっていた
「あ…く…うう………はぁ…」
遠くで男の深い息づかいが聞こえた…怪我でもしているのか病気で苦しんでいるのかと心配になった僕はすぐにその声の元まで走っていった
見知らぬ道をひた走り…だんだんとひと気のないほうへ
「あぁ…はあは…ううぅ…」
声が大きくなっていく…苦しそうに絞り出すような声…
僕は路地裏へと入っていった
「大丈夫ですか?!」
僕は暗闇のなかに向かって叫ぶ
ガタガタと音がしたかと思うと僕よりも2つぐらい上の青年が二人現れた
一人はチャックを閉めないで…まるではいただけのジーパン
僕は二人も気になったが…それよりも声の主が心配だったので進んだ
次第に倒れている影を見つけた
影は僕よりも首ひとつぐらい大きくて髪は所々薄い
汚れて乱れたワイシャツに足にまと割りついてるようなズボン…そして下着がなく一物が顔を覗かせていた
僕はまず着ていたジャンパーを彼の下半身に被せると息を確認した
良かった生きてる
安心したのも少しですぐに僕は救急車を呼ぼうとズボンのポケットに手を入れる…
何かがその手をつかんだ
僕は確認してみると彼が僕の手を掴んでいる
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