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第17話*

「と、とぉや……んっ、もういいよ」 息も絶え絶えに塔矢に声をかける。もう限界だった、何度達したかわからなかったし、もう後孔の感覚など霧矢はないのではないかと思っているほどだった。 「痛かったら、言ってね?」 「ん、」 塔矢は素早くスキンを付けて、ひたりとそこに当てる。ようやく挿入ってる、その歓喜に霧矢の穴はひくついた。 霧矢自身でもそれがわかって恥ずかしくなっているのを塔矢は笑みを浮かべながら見つめ、ゆっくりと挿入していった。 「ん、ゔっ……」 「痛い?」 指とは全く異なり質量のあるそれに霧矢は息がつまり、思わず唸り声をあげてしまった。塔矢に大丈夫、とは言うものの顔は青ざめ霧矢の性器は萎えつつあった。 でも霧矢は止めてほしくなかったので、自らの脚を塔矢の腰に絡めてグッと引き寄せた。 「ちょっ、霧矢、無理しないで」 「止めんな!」 痛みより何より、霧矢は塔矢と繋がりたかった。繋がって安心したかったのだ。その霧矢の気持ちを汲み取ったのか、塔矢は意を決して腰を進めた。 途中何度か呻き声を上げたが、塔矢は後ろに意識を集中させないように、性器や乳首をいじった。 霧矢が快感を拾って緩んだ瞬間を狙って、塔矢は腰を進めた。 「霧矢、全部、挿入ったよ」 「ほんと?」 霧矢は嬉しそうに顔を綻ばせた。ここに、俺の中に、塔矢がいる、そうお腹の辺りを撫でながら嬉しそうに言った。 そんな様子に塔矢が耐え切れるわけもなく、性急に腰を動かし始めた。 「と、塔矢!?あっ、あんっ!」 塔矢が突然動いたことに驚きつつ、身体は後ろからの快感を拾いつつあった。 塔矢は霧矢の気持ちいいところを触りつつ腰を大きく動かした。 もう霧矢は痛みを感じることなく快感のみを拾い、喘ぐだけだった。 塔矢はそんな霧矢の様子嬉しそうに眺め、己も絶頂に向けて腰を動かした。 「あっ、ぁん、とうやっ……んっ、とうや!」 霧矢は喘ぎながら必死に塔矢の名前を呼んでいた、今自分を抱いているのが塔矢で、それが嬉しくてたまらなかった。 「とうや、もう!もうだめ!出ちまう!」 「いいよ、イッて、俺もイクからか そう言うと一際強く腰を打ちつけ、霧矢は嬌声を上げ、塔矢もうっと小さく呻き、スキンの中に己の欲望を吐き出した。 「とうや、」 「ん、何?」 「ありがとう」 肩で息をしながら、霧矢は塔矢にそう言った。塔矢はその真意がわからず、ぽかんとしていると霧矢は続けた。 「俺と出会ってくれて、俺を選んでくれて、ありがとう」 先ほどの行為とは違った涙を目に浮かべながら、霧矢は言った。 これは霧矢の本心だった。それまでずっと孤独に過ごしてきた霧矢に"愛"を教えてくれたのは、間違いなく塔矢の存在だった。 塔矢に出会わなければきっと霧矢は誰からも愛を感じることができず、孤独だと思い込んで生きていただろう。 だから、"愛"を教えてくれてありがとうと霧矢は伝えたかったのだ。 「俺の方こそ、生まれてきてくれて、俺を選んでくれてありがとう、霧矢」 生まれたことを感謝されたことなんてなかった霧矢は、塔矢の言葉が恥ずかしくもあったが、心にストンと入ってきた。自分は生きててもいいんだ、いてもいいんだと生まれて初めて霧矢が思えた瞬間であった。 「塔矢、大好き」 霧矢はとても嬉しそうに塔矢の頬に手を添えてそう言った。 次の瞬間だった、ぐぐ、と霧矢の中に入っていた塔矢のものが質量を増した。 「あ!?な、何!?」 「ごめんでも今のは霧矢が可愛いのが悪い」 そして霧矢は初めてにも関わらず、意識を飛ばすまで抱かれたのであった。

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