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☆
金色くんの嫌いなものを渡してしまったぼく。
『待って』って言われて待てるわけがない。
ぼくは何も言わず、そのまま、まっすぐ走った。
「イチくん!!」
それなのに、金色くんはやっぱりぼくを追いかけてくるわけで……。
もう、放っておいてほしい。
どうせこの想いは届かないんだから、ぼくのことなんて放って、バスケでもサッカーでもすればいい。
だってこんな気持ちを抱いてしまったぼくは、とても気持ち悪いって思われる。
大好きな人にそんなこと、思われたくないよ。
「うえぇっ」
泣きながら、ぼくはまっすぐ家を目指す。
まっすぐ……。
まっすぐ……。
ひたすらまっすぐ、前だけを目指して……。
「待って、あぶなっ!!」
ごっちいいいいんっ!!
「ふぐぅっ!!」
突然、ぼくのおでこと硬い何かが衝突した。
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