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第3話・食べられちゃうの? 編

▽・w・▽つ〈みっつめ〉  こんにちは、ぼく千羽 一(ちわ いち)って言います。  泣き虫で、電柱にもぶつかるくらいドジで得意なことっていえば、料理とか縫い物でぜんぜん男の子らしくないウジウジした奴です。  そんなぼくなだけど、とってもカッコいい彼氏さんがいます。  彼氏さんの名前は金色 奏(かないろ かなで)くん。  ぼくと同じ高校生で隣のクラスのひと。  年齢だってぼくといっしょなのに、背が高くてすらりとしている。  クセがない茶色い髪と、彫刻で造られているような象牙色の肌。  長いまつ毛とか、切れ長の目とか――まさに、王子様みたいなひとなんだ。  そんな王子様みたいな金色くんと、得意なものが家庭科しかないっていう、ダメダメなぼく。  何も接点がないのに、どうして知り合ったのかっていうと、ぼくにとってすごく苦手な数学が結びつけてくれたんだ。  ――そして、日曜日の今日。なんと、ぼくは金色くんの家があるマンションにいます。

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