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 普段敬語じゃないのに、これじゃあ緊張してるの丸わかりだよ……。  金色くんとふたりきりなんて、放課後の教室でいつでも経験しているから今に始まったことじゃない。  でも、大好きなひとの部屋にいるんだもん。これも当然だよね。  ――なんて思っていると、金色くんはやっぱりぼくの心情を知っていた。 「緊張してるんだね? イチくんはかわいいなぁ~」  ふわふわ頭を撫でられたら、何も考えられなくなる。  だって、金色くんに頭を撫でられるの、すごく好きなんだもん。  バクバクしてた心臓の音は次第に消えて、今度はドキドキになっていく――……。  でも、このドキドキはとても心地がいいものだ。  ぼくは、ただ目をつむって金色くんの手の感触を味わう。 「そんなに無防備だと困るんだけれど……」  ――えっ?  金色くんがぼくのためにお水を用意するのに部屋から出て行ったその時、何かをボソッと言われたんだけど、何を言われたのか理解できなくて、ぼくは金色くんが飲み物を持ってきてくれるまで、立ったまま、ボーッとしていた。

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