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第4話・なでなでほりでぃ~

▽・w・▽つ〈よっつめ〉  勉強も運動も苦手なぼくの名前は千羽 一(ちわ いち)。  だけど信じられないことに恋人がいます。  その人はとても優しくて、勉強も運動もできて、王子様みたいなカッコいい人です。  その人の名前は金色 奏(かないろ かなで)くん。  クラスは別々だけど、仲良くしてくれてます。  そんな金色くんにされると嬉しいのが、頭を撫でられること。  学校がある放課後は、ふたりきりで、オレンジ色の夕日に照らされる中、その日の授業でわからなかったところの復習をしてます。  ……なんだけど……。  最近、ぼくと金色くんの日常が少し変化しつつあります。  お勉強が終わって、家に帰る頃。  おひさまさえも陰ってきて、月が顔を出す時間――。  ぼくと金色くんはもう少し学校にいます。  お勉強が終わってすることっていうのが――……。 「可愛いね、イチくん」 「っ、やぁっ、ソコっ!!」  机の上で仰け反って、カッターシャツがはだけてむき出しになっているぼくの胸を、金色くんは『可愛い』とそう言って撫でてくるんです。

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