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 そのたびに、濡れた音も一緒に聞こえる。 「んっ、んぅっ!!」  ――イヤ。  バイバイするって決めたのに……。  こんなキスされたら、決意した心が揺れてしまう。  止めて……。  もうやめて……。 「んぅぅっ!!」  両腕に力を入れてなんとか振りほどこうとするのに、ぜんぜん力が入らない。  与えられる口づけで、頭がボーッとしてしまう。  そんな中、プチンっていうボタンが引きちぎられる音がどこか遠くで聞こえた。  気のせいかな?  なんだか胸元が寒い気がする……。  とってもイヤな予感がした。  なんとか金色くんから与えられる唇を振り払い、視線を胸元へと落とせば、カッターシャツが開ききり、シャツはめくられていた。  見えるのは、ぼくの胸だ。  金色くんは、さっきまでぼくの舌を(むさぼ)っていた舌で、自分の唇を舐めた。  その光景がとても色っぽい。  拒絶することも忘れて見とれてしまう。

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