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耳たぶを食んだまま吸われると、その音が直に耳に伝わってくる。
吸われる感覚に抵抗さえもできなくて、体から力が抜けていってしまう……。
ジクジクうずく体がとても熱い。
もうやめて……。
放してほしい。
そう思う反面、放してほしくないと思う自分もいる。
この熱い感覚が恥ずかしいのに、気持ちがいいと思ってしまう。
「なでなでしてあげようね」
金色くんはぼくの耳たぶから唇を外して囁いた。
「はぁうんっ」
耳の奥に息を吹きかけられて、お腹の奥がズクリと震えた。
さっきよりももっと体が熱くなる。
取り出されたぼく自身も震えたのが自分でもわかった。
「耳に直接息を吹きかけられるだけでも感じるんだ? イチくんのいやらしいココ、ビクビクって震えてるね」
「やっ、やぁ……」
言わないで……言わないでっ!!
恥ずかしくてブンブン頭を振る。
それでも金色くんは口でも行動でもぼくをいじめてくる。
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