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 金色くんはぼくを抱きしめていない方の空いている手でスマートフォンを取り出して画面を先輩に見せた。 「おまっ、ソレ!!」 「楽しみですよね、勃起させた先輩の姿がネット上に流れるのって……」  えっ!?  ネット?  もしかして、さっきの先輩を撮ったの?  いつの間に!?  っていうことは――それじゃあ、先輩のを口に咥えさせようとしたのも全部脅すためにしたことなの?  金色くん、ぼくが先輩に脅されたの全部知っててこんなことを考えたの? 「彼が俺を受け入れたらどうするつもりだったんだよ?」 「受け入れるわけないでしょう? 僕を庇ってまで無理矢理先輩と付き合おうとしたんだから……」 「うわっ、すっげぇ自信」 「とうぜんです。ね、イチくん?」  頭の上で先輩と会話していた金色くんに、ふいに話題を振られてしまった。 「ぼく、嫌われてないんだ……」  びっくりしたぼくは、ひとりごとのようにそっとつぶやいた。

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