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第2話

【約束】 箱部手とした【契約】はあっても【約束】はなかったような気がするが。 「できるだけ隠し事はナシ、って話になったよな?冥々。白石の件で。」 「あ、ああ〜?それね?でもでも、夜の事情について語るのは違くない?」 「仕事、だろ。ゲイ向け風俗は。実際問題として遺書屋の仕事の時、たまに上の空な時がある。」 それは、そうだ。何度この件で危うい思いをしたことか。 「冥々…。少し俺の家で寝ていく、か?」 「…へ?箱部手んち?」 少し拍子抜けをしてしまって、変な声が出てしまったが、くすくすと目の前の男は笑った。 「冥々は1人じゃ眠れないばぶちゃんだからね。」 「まあ、それはそう。だから女と寝ているわけだし…。」 「冥々の家、今日は荒れてそうだからとりあえず俺の家で。狭いけど我慢してね?」 「べつに野郎2人でそんな事気になんねえよ、雑魚寝だって…。」 「だーめ。冥々は俺の家のふかふかクイーンサイズベッドで俺と寝るの。冥々が誕生日に買ってくれたシモンズのバカ高いやつ。」 「あー…箱部手んちに寝に帰るためにいれたんだったわ。」 「そうそう。おかげで俺の家の2LDKの一部屋ベッドだけどね。快適に眠れているのは冥々様様だけど。」 「ふは。」 いつも通りの会話…な気がするのに。なんだか身体の芯が熱い。ふわふわ、ぽかぽか。お酒を今日は飲みすぎてしまったような気がする。 「冥々、ちょっとぼーっとしてきてるみたいだからタクシー呼んでくるね。待ってて。」 「…お、おん。」 …箱部手ってこんなにすんなり人間を家に招き入れる人間だっただろうか。はじめて家に入る時はかなり抵抗された気がしたのだが…。気のせいか?

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