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第4話

side:箱部手 …風呂に冥々が入ると言ってから15分。 いつもはもう上がってくる頃合いだけれど、大丈夫、なんだよな? 「冥々?大丈夫?」 脱衣所の扉を開け、風呂場の扉を開ける。 …そこには、四つん這いの冥々がいた。 錯覚ではない。四つん這いの冥々が…えっと、これは…? 「や、ゆうた、見ないでぇ…。恥ずかしい…」 「冥々、何してんの?ひとんちの風呂場で。」 「するんだろ、えっち…。セックス。」 「いや、流石に俺が解す気でいたよ?」 …肌が熱ってほんのり朱色の相手の血色の良い肌は扇状的で、いつだって俺を誘惑してくる。 …そういう意味で興奮していたのだと気がついたのは今日だけれど。 「あ、でもだって、汚い…」 「いや、廻のは汚いと俺思わないよ。」 すらすらと言葉が口を滑る。なんて心地の良い言葉だろう。 「そか…。嬉しい。じゃあ今度ゆうたが全部してね。…約束。一回きりじゃ…やだ。」 自白剤、ってすごいかもしれない。 「…勿論。俺、かなり絶倫だけど平気?いつも溜めてるから余計にさ。」 「…8回戦までなら、大丈夫」 「それは頼もしいや」 街の喧騒は俺たちに丁度いいのかもしれない。いつだって正気に俺たちを戻してくれる。 【狂気】ではなく今は【正気】だ。お互いに。

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