4 / 5
第4話 24時間稼働
「3交代制で、8時間労働だって。キツくない?」
本部からの提案で、Aが9時から17時、Bが17時から1時。Cが1時から9時。
ABCの三交代。
キツいのはCか?Bも結構ツラい。
それぞれ前後15分ずつ伸ばして実働8時間半。
休憩が交代で1時間取れる。
時給もABCの時間帯で違う。
「みんな文句はないのか?
こんなの勝手に決められて。」
俺は腹が立ったがみんなは従順に従うようだ。
「85才まで雇ってもらえるから、他の仕事は考えられないよ。」
「でも、深夜勤務は疲れるなぁ。」
こう言倉庫形態の会社は、24時間稼働はアメリカあたりでは当たり前だという。
ヨーロッパではこんな年寄りが働くことは驚きだそうだ。もう悠々自適な年齢のはず。
日本はまだまだ遅れている。少ない国民年金が問題だった。
俺なんかが、文句を言っても仕方ない。賃金の上がらない若者もみんな諦めが染み付いている。
俺は引きこもっている間,自分のことしか考えていなかった。親が普通に働いている事に何の疑問も持たなかった。甘えていた。
ても親にありがとうが言えないでいる。今も親の扶養家族になっている。
「正社員の人も時間帯は同じなんですか?
シフトとかはどうなるんですか?」
俺は納得出来なかった。本部のやり方に。
契約社員は使い捨てか?
「僕もいきなりの変更に納得出来ない。
本部に掛け合ってみるよ。」
森野さんも言った。新入社員にどれほどの発言権があるのか。
正社員はAシフトで日勤だと言う。待遇が違う。
「組合とか無いんだよね。」
「みんな政治がらみだからな。」
それでも仕事は溜まって行く。ネット注文が常に入ってくる。
中国メーカーは扱っていないが、メードインチャイナの品物は多い。壊れやすく、梱包は雑で手を焼く。
食料品の冷凍、冷蔵、生ものはここでは扱わないのでまだマシだと慣れた人は言う。
「ブラック企業かな?」
「この程度はブラックじゃ無いよ。
良心的な方だよ。」
あちこちバイトジプシーの人が言う。他よりマシだと。
(ニートで何の経験もない俺が雇ってもらえる所なんて、ブラックでも仕方ないよな。)
4月に入ってすぐにシフトが組まれた。
「あの、僕もBとかCに入れてください。」
森野さんが言った。
ともだちにシェアしよう!

