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第14話 裸の付き合い
崇さんが脱衣所で着ているものを脱いだ。
背が高くて痩せているが筋肉が付いてがっしりしている。俺は恥ずかしくてモタモタしていた。
「なんだよ、おまえ恥ずかしがってるのか?
可愛いな。」
潔く裸になった崇さんに続いて俺も観念した。
「なんだ、しっかり筋肉が付いてるな。」
俺は引きこもりの時、筋トレが趣味だったから
腹筋には自信がある。
「いい身体してるな。」
そう言って腹を撫でられた。パンツを脱ぎにくい。崇さんは笑って、掛け湯をして湯舟に浸かった。
湯舟のヘリは外に接している。大きな窓を開け放てば露天風呂のようだ。
「気持ちいいなぁ。」
長い手足を伸ばして寛いでいる崇さんは物凄くカッコいい。俺も思い切って湯舟に飛び込んだ。
「おいおい、落ち着け!」
「ひゃあ!熱いですね。」
「熱いの苦手か?」
そう言って水道の水を足してくれた。
「この辺りならぬるくなっただろ。」
手を引いて湯に引き込まれた。
「あ、大丈夫。ちょうど良くなった。」
湯の中に並んで外の景色を見る。もう山桜も葉だけになって緑が濃い。
「あの、崇さん背中流しましょう。」
ドキドキもおさまって、洗い場で椅子に座った崇さんの背中を洗う。
石鹸で泡立てたタオルでゴシゴシ洗った。
きれいな背中だ。思ったより広い。
「ありがとな。カイも洗ってやろうか?」
「いえ、俺は大丈夫です。
のぼせたので先に出ます。」
さっきから勃ちそうで、急いで先に上がった。
崇さんがいたずらっぽく笑っている。
俺はのぼせて倒れそうだ。
(あの背中に抱きつきたかった。
崇さんにバレたかな?)
布団と一緒に置いてあった浴衣を着流して
ビールを飲んでいる崇さんに見惚れた。
「カイも飲むか?」
「いえ、もう飲めません。」
冷たいペットボトルの水を手渡してくれた。
「ふう、気持ちいいですね。
この辺りは夜も素敵だ。」
「ガキの頃は田舎くさくていやだったけどな。」
「どうして大工さんになったんですか?」
「ああ、惚れた奴が出来た。
そいつのためにこの町を出たんだ。」
もっと聞きたいと思った。崇さんはどんな人に惚れるんだろう。
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