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第26話 話を整理 2

 まだ田中さんたち三人の身柄はここにある。 初めにT会が見つけ出して連れてきたのだ。  この先どうするか、決めないといけない。  社長が警察に呼ばれた。参考人として。 今度は信用できる弁護士がついた。  詐欺事件は誰を信じていいかわからない。 今回の事件は 1.森野善太郎社長の持っている土地に関して。 2.土地や倉庫、建物の無断権利移譲。 3.通信販売に関する転売ヤーの詐欺行為。  細かい事も増えた。有印公文書偽造、有印私文書偽造。まだ、裏に大きな組織がいるだろう、と警察に帳場が立った。  古い登記をそのままにして管理しなかった土地は、善意の第三者に合法的に渡ってしまった。 「国道沿いの土地に、太陽光パネルが敷き詰められるのは嫌だなぁ。」 「ビッグマートが出来ても、集客を見込めるのかなぁ?」 「お客さんが来なければすぐに撤退するだろう。 アメリカの商売はそんなもんだ?」  人口が減ってるから寂れるのは仕方ない。 「金庫から消えた現金だけでも、かなりの額だ。 おまえたち、返せるのか?」  崇さんの声に 「金なんか知らないよ。」  ドカッと崇さんの蹴りが入った。田中さんは吹っ飛んだ。 「わ、乱暴はやめてください。」  手に握りしめていた小瓶が割れて錠剤をばら撒いてしまった。 「シアン化合物。いつも持ってるのか、青酸カリ。舐めると死ぬぞ。」 「組織に辿り着かれそうなら、死ね、と言われてる。」  田中さんは、震えながら答えた。 どんな組織だよ!ギャング映画か?  相当大きなバックが居そうだ。 三人を警察に突き出した。  シュンの顔を見た。 「僕は会社の従業員を守りたい。 どうしたらいいのか?  僕はここに住んでいる。この古民家が僕の家なんだ。親父を呼んで考えるよ。」  夜遅く、善太郎社長が警察からここに帰って来た。自宅のお屋敷には戻らなかった。  家族はいない。入母屋造りの立派なお屋敷は、森野御殿と呼ばれていたが今は誰も住んではいなかった。田舎の資産家の跡継ぎだった森野善太郎は孤独な老人だった。  東京に構えた本社ビルは息子に継がせるつもりだった。詐欺に引っかかってもその資産はまだ、 潤沢だ。  警察発表は、簡潔だ。肝心な事は教えてくれない。 マスコミは情け容赦ない。森野倉庫の杜撰な経営に厳しい論調だった。 「何,勝手な事言ってんだよ。まだ、何も終わってない。」  高松社長や崇さん,ヨシさんたちが怒っている。 「警察はいつも隠して秘密主義だ。」  結局、物流倉庫は盗られなかった。被害は現金がほとんどだ。もう通販には手を出さないらしい。純粋に物流倉庫だけに絞る。転売ヤーに目をつけられる事もない。

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