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第7話

「お願いします、もうやめて……」 「お前が持ってる俺の動画の内容は?」  もう一度聞かれる。 「……」  黙ると侵入を辞めていた指が根元まで突き入れられる。  このままだと本当に犯されかねない。 「っ言う……言うから抜いて!」 「お前が吐くのが先だ」 「……東雲が、子供の頃の……っ女みたいな恰好してた頃の、男たちに犯される動画……っ」 「……なるほどな」  尻の中に埋まっていた指が抜けていく。  しかし縛られたままの両腕は解放されないままで、東雲は俺の下着とズボンを直すと俺を床に蹴り倒した。 「っ痛……!」  床に倒れ込む俺を土足のまま足蹴にする。 「ちなみにその動画を消す予定は?」 「あんたがさっきの、俺の動画消してくれるなら考える」 「交渉にもなっていないことを自覚しろよ、ガキ」  横っ面を思い切り蹴とばされ、俺の頭は床にまた吹っ飛ぶ。 「良いことを教えてやる」 「……」  痛みで涙が溢れる。  そんな俺の顔の側にしゃがんだ東雲は、俺の髪を掴んで無理やり顔を上げさせた。 「その男たちに犯されてた子供はな、無理矢理犯すか犯されるかの性行為ばかりさせられてたから性癖が歪んで、犯すほどに手ひどく抱くか抱かれるかでしか性欲を発散できなくなったんだよ。まあ今はαとしてここまで強く成長したおかげで抱かれることは無いが。女やΩはすぐに壊れるからな。男の、αなら俺の相手も容易いな」  そういうと東雲は俺の髪を離し、俺の顔の輪郭を辿るように撫ぜた。 「お前なら、壊れるどころか頑丈すぎて何度でも犯れるだろうな」  勘弁してください。  俺が、ハッカーとして東雲の動画を持っていても、東雲と接点が無いような生徒会でもなんでもないただの一般生徒だったなら。  東雲が、女のような格好で男たちに犯されるような過去など持っていなかったら。  東雲が、男たちに手ひどく犯されるような過去があっても性癖が歪むような変態じゃなかったなら。  助かりたい一心でそんな「たられば」に頭の中が埋め尽くされる。 「今からお前は、俺の家に連れ去られて犯されるわけだが……何か言うことは?」 「動画と一緒に住所もバラまいてやる」 「元気で結構」  また頭をゴッと音がするほど強く蹴り飛ばされ、俺は意識を失った。

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