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第26話 コンサートホールで練習三昧
その後は9階のフロア案内。
アニメプラスの広い事務所以外にも、桐生さんの社長室、会議室、応接室、夏さんの個人会社の事務所などがあった。
俺はこのフロアだけでも凄すぎて恐れ入った。
桐生さんって本当にすごいんだね。
こういう人材ってどうすれば手に入るんだろう?
そこがカギだなって思った。
それから、
8階 RIKOカンパニー・人材派遣会社
7階 衣装制作室・舞台装置制作室
6階 ファングッズの倉庫
などを見せてもらった。
RIKOさんは菜の花総合病院の北原院長の奥さんで画家なんだけど、イラストも描いていて、いろんなグッズを出して海外でよく売れているらしい。
浅田工業の海外にある支店が窓口になって、販売をしたり、ネットで売れたものを発送するので、送料を抑えられるのが有利なのだそうだ。
みんなも「へえ~」と言っていた。(笑)
あれ? ミツワって海外に支店があるのかな?
俺は知らない。
山川さんにこっそり聞いたら、
「え?」という顔をされ、
「あるに決まってるじゃないですか」だって。失礼しました。
舞台装置の大道具は、浅田工業の工場の中に倉庫を建てて、そこで製作しているそうだ。
小さめの小道具は7階で作っているとのこと。
こういう人材もいるんだね。気が遠くなる。
目下2万人規模の野外コンサートに、すべてのスタッフも含めて対応できるそうだ。
これって想像もできないけど、とてつもないことだよね?
皆一言もしゃべらなかった。
おまけに目は暗いし……。
7階の衣装制作室。
ここではミュージカルなどに使う大量の衣装を作っているそうだ。
畳み敷の広い場所があって、そこで衣装合わせをするそうだ。
ミュージカル公演には24時間スタッフが対応して、洗濯したりつくろったりで作業をするそうだ。
これにどれくらいの費用が掛かるんだよ? と俺は思った。
衣装のストック場も広くて、ズラーッと並んだ衣装がすごかった。
確かにステラビートのような10人近いメンバーは、衣装をとっかえひっかえで要るんだろうなあ。
想像するだけで恐ろしいよ。
ここはピノキオという家族経営の工房のスタッフを、全員採用してやってもらっているそうだ。
ミシンやアイロン台、裁断する台、人台などもズラッと並んでいた。
こうなると、場所地獄だね。
もう俺の思考が停止した。
そして6階のファングッズの倉庫。ここはメグちゃんが案内してくれた。
ここは浅田タワーのオープニングセレモニーの時に、間に合わせで颯太のグッズを作った実績があって、そこそこ売れたんだよね。
企画から出来上がりまで1か月しかなかったのに、メグちゃんのお陰で実現した。
だからうちの広報スタッフも急に元気を出して取材をしていた。
“ファンになり切るのがコツ”なんだそうだ。
ふ~ん。颯太のファンに俺はなれるのか?
……ちょっと違うかもしれない。
その後は、コンサートホールを見た。
大・中・小のホールが浅田タワーの中にあるので、所属タレントは空いている限りは自由に練習に使ってもいいのだそうだ。
なんて恵まれているんだろう?
信じられない。
自前でここまでコンサートホールやスタジオがあって自由に使えるなんてね。
天国だよ。ミツワにこれが出来るのか?
ここだけで絶対ノーだよ。
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