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第27話 菜の花病院に移動して

 その後は皆でSP付の車に分乗して菜の花病院に行った。 赤坂から車で30分ほどの距離だ。 広報スタッフがちょっと興奮していた。 颯太の先導車に2名。颯太の車に1名、俺の車に1名。 夏さんの車に1名、夏さんの先導車に2名。 「うわ~SP付の黒塗りの車なんて初めてですぅ~」と山下さん達が喜んでいた。 夏さんの車に乗るのに皆でじゃんけんをしていた。 もう……夏さんがくすくす笑っていた。 人気者は良いねえ~。 今度の見学場所は、菜の花病院がある駅前に集中している。 まずはレジデンスだ。駅から徒歩で5分ほど。 吉沢君がすごく喜んでいた。 「俺がこんな素敵なホテルに住んでもいいんですか?」だって。 早速吉沢君は部屋のカギを貰って、皆ものぞかせてもらった。 「ここはうちが買い取ったホテルなんです。 大体はうちの事務所のスタッフや、ダンスメンバーや音楽メンバーは必ず部屋が支給されています。 公演によっては夜遅くなる場合があるからです。 部屋代も朝食代も寮扱いで無料です。 あとは菜の花病院の看病や見舞いのために来た患者さんの家族も泊まれます」と夏さん。 ほう~。しかし内心、全部菜の花に負けてはいるが、 ここだけはうちの佐久間病院も、青山に患者さんの家族用にマンションが1棟あるので少しホッとした。 俺、なにを張り合っているんだ?? 次は駅前にあるダンススタジオに行った。 1階は菜の花フーズのショップになっているが、2階は小さな防音のブースがいっぱい並び、いろんな楽器の練習が自由に24時間出来るそうだ。なんて恵まれているんだ!! こんな事、ミツワに出来るわけがない! 3階と4階はダンスやバンドなどの練習が出来る防音室になっている。 ここでは毎週ダンス教室もやっているそうだ。 ちなみに桃香ちゃんや、うちの義妹の紗奈や香菜もここでダンスを習っている。 5階と6階は今のところ空いていて、倉庫になっているようだ。 一通り見せてもらったので、休憩しましょうということで、菜の花病院の2号館の11階のカフェに皆で行った。 夏さんが連絡してくれたみたいで北原院長が挨拶に見えた。 「こんにちは。ようこそ。見学なんですって? 大変ですね。ゆっくり休んで行ってください」と北原院長。 「ありがとうございます。毎日忙しいでしょう?」と俺。 北原院長と友達になりたい俺。 「まあ、そうですね。ところで皆さん広報の方だそうですね、なにか始めるんですか?」 「いや~どうなんでしょうねえ、それは未知数ですね」 うん? とちょっと不思議な表情をされていたが、なんかわかってくれたみたい。 少し微笑んでいた。 そのまま話をしていると、皆はその間にソフトクリームを食べていた。 ああ、いいなあ、俺も食べたい。 気分転換をしたいな。 「院長もソフトクリームはいかがですか? 一緒に食べましょうよ」と言ってくれた。 ああ、こういう所が彼の好きところなんだよねえ。 なんか自然にわかってくれるんだよなあ。 それで一緒にソフトクリームを食べた。 北原さんの美しい横顔を見ながら食べると格別だ。 天は二物を与えたな。 颯太や皆は、クリームの上にいろんなフルーツを乗せて食べていた。 いいなあ~。

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