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第34話 颯太のスケジュール
アニメプラスで、今後についての詳細を聞くことになった。
場所は事務所内のミーティングルーム。
桐生さんと夏さん、広報の山下さんと田代君も一緒だ。
そして広報の勉強の為に、許可を得て録画をしている。
「颯太さんは大学に行かれていますよね?
どんなスケジュールなんですか?」と桐生さん。
颯太をつついた。
全く、つつかないと自発的に言わない。
「ええと、大学にお願いして、身体が弱いので選択を最小限度にさせてもらってるんです。
それで大学で受ける授業は午前だけにして、帰宅したら昼食、そしてお昼寝をします。
その後はミツワに行って、14時から週に3日ほど家庭教師について勉強しています。
他の日は広報と打ち合わせをしたりしています」と颯太。
「ほう、そうなんですか。
最小限度の科目って何を学んでいらっしゃるんですか?」と桐生さん。
細かい。さすがだよ。
颯太はスマホを出して読み上げた。
「ええと、
月曜は1限:国文学演習(ゼミ)、2限:上級英語(Reading)。午後は家庭教師。
火曜は1限:日本語学演習(ゼミ)、2限:国文学史(近代)。午後は家庭教師。
水曜は1限:心理学入門(レポート中心)、2限:科学史(レポート中心)。午後は家庭教師。
木曜は休みです。
金曜は1限:自由(補講・自主学習)だけで、土日は休みです」
「ほう〜随分楽勝なカリキュラムですね?」
桐生さんは、どこか嬉しそうに満面の笑みを浮かべていた。
「颯太は英語と中国語を、お父さんの方針で小さい頃から家庭教師がついて学んだそうです。
それで今はネイティブレベルなので、中国語はもう単位を取得していて、英語は上級だけになっています」と俺。
「へえ〜すごいですねえ」と夏さん。
「いやあ〜予想を超えますねえ〜、すごいすごい」とますます喜ぶ桐生さん。
「レポート中心だと家庭教師の方にバッチリ教われるので問題ないですよね?
もうすでに卒業できそうな感じじゃないですか?」と桐生さん。
それは言い過ぎだろう。(笑)
颯太も頭をかいて照れまくっていた。
なぜだか周りのアニメプラスのスタッフからも、すごい拍手をされていた。
あれ? 丸聞こえなんだね。
しっかり話を聞かれている。
「するとですね、こちらのレッスンが出来るのは、
木曜と金曜と土曜日の三日間になりますね。
無理のないようにすると、
木曜から土曜までは、
朝10時から11時までボーカル、
11時から12時までダンス。
以上でいかがでしょうか?」と桐生さん。
颯太の顔を見た。
「どうなの? できそう?」
少し不安な表情を見せた。
「ええと、ちょっと自信はないけど、
疲れた時は休んでもいいんですか?」と颯太。
「はい、もちろんです。お休みしてもいいですよ。
それにダンスも身体を軽く動かす程度なので、いきなりハードなことはしません。
MV用のダンスの下準備だと思ってください。
身体に負担のないようにしますので」と桐生さん。
「それならやってみる?」と俺。
「うん」と颯太が頷いた。
「ではそういう事にしましょうか。
ダンスは柔軟体操から始めて、ゆるく身体を動かして慣れていくようにしますね。
ボーカルもダンスも、トレーナーを別枠で準備しますのでご安心ください」と桐生さん。
「なんか至れり尽くせりで申し訳ないですねえ」と俺。
「いえいえ、颯太さんは今のままでも立派なプロの歌手です。
でもさらに磨いて、進化した颯太さんをMVで見られるなら、
ファンの方もすごく喜んでいただけると思いますよ」と夏さん。
なんだか説得力が凄い。
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